内容説明
1950年代前半のミステリー界は同人誌の活動が盛んだった。なかでも、’52年8月に創刊された「密室」は、その華やかさと内容の充実とで、とりわけ目を引くものだった。本巻では、鮎川哲也「りら荘事件」の原型をなす「呪縛再現」、天城一の傑作長編推理「圷家殺人事件」他を収録する。いずれの作品にも、同人誌ならではの熱気が満ちている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はまちゃん
6
光文社文庫が発刊したミステリーの同人誌「密室」から選りすぐられた5つの作品が収められた短中編ミステリー集。てっきり密室殺人の秀作を収集したものだと勘違いしていましたが、同人誌の誌名だったとは... 鮎川哲也や天城一、山沢晴雄などの作家も投稿していたとは、その頃の推理小説に対する熱気が感じられる。中でも天城一氏の「圷家殺人事件」は構成やストーリー運びがよくできており、古い作品とは思えない程おもしろかった。たまには「故きを温ねて新しきを知る」的な読書もいいかもと思わせられた一冊であった。2018/04/12
kanamori
0
☆☆☆2012/10/21
東森久利斗
0
日本推理小説史の黎明期のパッション、結晶。企画の勝利。2013/09/29
冬至楼均
0
実録風長編「圷家殺人事件」は読ませる。2013/08/17
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