光文社文庫<br> リラの花咲くけものみち

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光文社文庫
リラの花咲くけものみち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 488p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334109776
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

母を亡くした岸本聡里は、父の再婚相手とうまくいかず不登校になっていたところを、祖母・チドリに引き取られた。ずっとかわいがっていた犬や、祖母の家のペットたちとのふれあいから、少しずつ生きる気力を取り戻し、獣医師を目指すようになる。北海道の大学に入学し、「動物を診る」ことの厳しさにくじけそうになる聡里を励ましてくれたのは、友人たちや、動物たちだった――。
少女が大きく成長していく姿を描いた感動作!


【目次】

内容説明

岸本聡里は父が再婚した継母とうまくいかず、不登校になった。祖母・チドリに愛犬のパールと共に引き取られ、ペットたちと暮らすうちに自分を取り戻し、獣医師を志すようになる。大学に進学するが、動物と向き合うことの厳しさにも直面し―。北海道の自然に囲まれ、友人たちと関わりながら、一人の少女が大きく成長する姿を描いた感動の物語。

著者等紹介

藤岡陽子[フジオカヨウコ]
1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」が宮本輝氏選考の北日本文学賞の選奨を受ける。’09年、看護学校が舞台の長編小説『いつまでも白い羽根』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

小むれ

48
心に残る描写が多く、動物の命に向き合う仕事の厳しさや、人の優しさが丁寧に伝わってくる作品だった。特に、言葉ではなく行動や小物、食卓の様子から登場人物の気持ちを表しているところが印象的で、細かな表現にも温かさを感じた。登場人物たちの不器用な思いやりにも心をひかれた。ただ、序盤の衝撃が強かったぶん、後半は少し勢いが落ち、魅力的だった人物たちの出番も減ってしまったように思う。主人公の成長や救いのある展開には安心したが、終盤にも序盤と同じくらい心を動かされる場面があれば、もっと忘れられない作品になったと思う。2026/07/22

みんとあめ

43
継母とうまくいかず、不登校になった聡里。祖母・チドリに引き取られ、愛犬たちと暮らす中で、獣医師を志す。俯いていた聡里が、大学で友達や先輩と言葉を交わし、ゆっくりと心通わせていく様子や、動物と向き合う中で厳しい現実を目の当たりにし、悩んで苦しんで、それでも進もうとする姿に、何度も涙した。おばあちゃんの愛がとてつもなく深くて、聡里の心のど真ん中ちゃんと根付いていて、父親に自分の思いを伝えるだけでなく、礼を尽くす姿は震えた。ラストはもう胸いっぱい。残雪、最高だよ。勇気をくれる大切な物語。2026/10/14

piro

41
北海道の獣医学部で獣医を目指す岸本聡里の成長を描いた物語。ストーリーはドラマ向きの印象で、少し無理矢理感もありますが展開がくっきりとわかりやすい。聡里が色々と思い悩みながらも、祖母チドリや周囲の人々に支えられ一歩一歩前に進んでいく様が清々しく感じられます。それにしても獣医と言うのは動物の命と向き合う過酷なお仕事なのだなぁ。命を助けるだけで無く、時には命を奪う決断をしなければならないと言うのは苦しい。それでもその命に真摯に向き合おうとする人々には敬意を表したいです。2026/07/23

よっち

29
父の再婚相手からのネグレクトで不登校になった聡里。祖母に引き取られ心を癒やされた彼女が獣医師を目指して北海道の大学へ進学する青春小説。彼女を救い出し大学に進学する筋道を作ってくれた祖母チドリさんの存在。獣医になると覚悟を決めるには様々な葛藤がありましたけど、悩める彼女を支えてくれるかけがえのない人たちがいて、北海道の大自然の中で生きる意味を学び、獣医になることの責任と喜びを知っていった彼女が、動物たちの生と死を真正面から向き合い、これから進むべき道や自分の居場所を見出してゆく姿を応援したくなる物語でした。2026/06/10

Sakae

26
北海道の雄大な自然や花々の描写に癒されるとともに、獣医学を学ぶ場面では甘くない現実を知った。そして登場人物のさりげない言動を細かに描いている点に、1人1人の心情の揺れ動きと聡里の繊細な性格がひしひしと伝わってきた。また聡里の交流の幅が、チドリ1人から綾華、夏菜、残雪、とどんどん広がっていく点に、聡里の成長を感じられた。自分に余裕がないと他人を気遣うことはできず、また誰かの命を助けるというのは、技術を身につけること以上になおさら勇気がいることなのだと実感した。自分も誰かに目を向けられる人間でありたい。2026/06/30

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