出版社内容情報
自画像をライフワークとする美大三年生の小滝英哉は、教授からアルバイトを頼まれる。それは学内の事故で亡くなった彫刻家四年生・樺沢穂香の両親からの依頼で、肖像画を描くというものだった。故人を描くという難題を前に、穂香を知るため不可解な事故の原因を探ろうと小滝は関係者に話を聞く。その頃、周囲から天才と呼ばれていた同級生で、小滝の恋人でもある宇野ひなたが行方不明になっていた……。
【目次】
内容説明
自画像をライフワークとする美大三年生の小滝英哉は、教授からアルバイトを頼まれる。それは学内の事故で亡くなった彫刻科四年生・樺沢穂香の両親からの依頼で、肖像画を描くというものだった。故人を描くという難題を前に、穂香を知るため不可解な事故の原因を探ろうと小滝は関係者に話を聞く。その頃、周囲から天才と呼ばれていた同級生で、小滝の恋人でもある宇野ひなたが行方不明になっていた…。
著者等紹介
岩井圭也[イワイケイヤ]
1987年生まれ、大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年、『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。以後、ジャンルに縛られない幅広い作風で次々に作品を発表。『最後の鑑定人』『楽園の犬』が日本推理作家協会賞候補、『完全なる白銀』が山本周五郎賞候補、『われは熊楠』が直木賞候補に選出された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
198
岩井 圭也は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、美大ミステリ青春譚、予想外の展開で、読み応えがありました。アートにおいても、中途半端に才能があるのが、一番辛いかも知れません。 https://books.kobunsha.com/book/b10158629.html2026/03/16
いつでも母さん
151
数学も嫌いだったが、美術も嫌いだった。図画工作の頃から苦手だった。そんな私の心にも響く本作。タイトルも装画も好きだ。天才を目の当たりにした時、どうする?ましてや彼女が天才だとしたら・・そんな自分・自画像にこだわる美大生小滝の苦悩が瑞々しさと痛みを伴って、はるか昔にどこかへ置いてきた私の純な「何か」に触れた。小滝の100%を作るもの、そうだよね、絵を描くことだけじゃないよね。私たち皆かつてはそれが全てだと思った事と違うところで生きてるよね。だけど・・だから、小滝よ頑張れ!とエールを送りたくなった。2026/02/09
タックン
106
芸大で油絵を専攻し自画像ばかり描いてる小滝。今の心配事は、天才的な絵を描く友達で彼女であるひなたが突然音信不通になったこと。そんな中、同じ芸大で彫刻を専攻してた女性・穂香が事故死し、家族から小滝に自画像の依頼が来た。2つのことを描くミステリー。 でもひなたの消息はなかなかわからないし、穂香についてもどんな作品を作ってたかわからないので自画像も進まない。 そのうちに小滝自身がスランプになってしまう。 ひなたの消息についてはほんと驚愕だった。穂香はスランプだったけど事故死だったし自画像が描けてよかった。 2026/03/23
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
102
(2026-24)【図書館本-18】入学以来、自画像をテーマに絵を描き続ける藝大生・小滝。担当教授から、創作中の「事故」で亡くなった学生の肖像画を依頼される。その一方で、彼の恋人であるひなたが突然姿を消して連絡を断つ。肖像画もポートレートもそのまま描く、撮るではなく、やはりその人物の芯を理解しないと満足できる作品にはならないのだろう。才能を持たない者は天才を羨むが、天才と言われる者も周囲の期待に押し潰される。描くことでしか自分の存在を示せない厳しさ。ただ最後のファンタジックな展開はちょっともやもや。★★★2026/02/16
みかん🍊
97
岩井さんは天才とその身近にいる人の苦悩を描くのが上手い、天才の孤独や辛さと共に天才に対して抱く嫉妬や絶望、最高峰の藝大生であるが人より絵が上手いだけの凡人であるという事を思い知らされる事は読んでいて辛いが今回は事故死した藝大生の肖像画を頼まれ、彼女の生前の様子を元恋人や親友から聞き、作品を探して見る事で真の彼女を探る事、そして急に姿を消した天才である自分の恋人を探す事、2つのミステリもあり目が離せない展開でぐいぐい読ませていく、藝大生で画家としてやって行けるのはほんの一握りという過酷な世界。2026/03/04
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