出版社内容情報
定年退職を待たずに警察を辞め、新宿界隈で探偵稼業に勤しむ鬼束。ゴールデン街に繰り出すのが日課だが、自由な時間はそうはない。街を歩けば舞い込む厄介な依頼――あるヤクザの馴染みの女性の不審な死。バーで出会った男の失踪とその行方。刑事時代に対峙した苦い事件の残り火。鬼束は時に警察の手も借りながら真相に迫る。そんな彼を苛む胸中の“傷”とは? ノスタルジー薫る極上のミステリ中篇集!
【目次】
内容説明
「ほんとにこれが最後さ。手間を省かせてくれよ」定年退職を待たずに警察を辞め、新宿界隈で探偵稼業に勤しむ鬼束。ゴールデン街で酒をひっかけるのが日課だが、自由な時間はそうはない。街を歩けば絶えず舞い込む厄介な依頼―あるヤクザの馴染みの女性の不審な死。バーで出会った男の失踪とその行方。刑事時代に対峙した苦い事件の残り火。時に警察の手も借りながら真相に迫る鬼束。そんな彼を苛む胸中の“傷”とは?喧噪と猥雑がひしめく街、新宿。事件はいつもそこから始まる。ミステリ巧手が描く哀愁に満ちた3つのミステリ。
著者等紹介
香納諒一[カノウリョウイチ]
1963年神奈川県生まれ。’91年、「ハミングで二番まで」第13回小説推理新人賞を受賞しデビュー。’99年、『幻の女』で第52回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
139
香納 諒一は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、ハードボイルド新宿探偵小説中篇集でした。オススメは、表題作『灰は灰』です。 https://books.kobunsha.com/book/b10158627.html2026/04/03
いつでも母さん
118
久しぶりの香納さん。そして久しぶりの探偵・鬼束シリーズの3になるのかな、これは。だが、全然覚えてない鬼束啓一郎のこと(汗)中篇3話。表題作になっている3話目が好み。読みながら、あれこれが現実のことのように浮かんでいた。灰は灰かぁ・・心に積もったままで決して消えはしないんだよね。次は長編で読みたいところだ。2026/02/20
rosetta
29
★★★✮☆警察を辞めて探偵になった還暦間近の鬼束。新宿を舞台にしたシニアハードボイルド。1、自殺とされた情婦の死に疑念をもったヤクザに真相究明を頼まれる。2、定年の後に声優になりたかった会社員の行方を探す。3、16年前のレイプ事件とストーカー犯罪。鬼束と同じく警察を辞めて警備員になった篠原が轢き逃げされた事件を遺族に頼まれて探る。どれも複数の犯罪が絡み合う及第点以上の良作。主人公と年齢が近いから空虚感も共有できてしみじみ。中身はともかくゴールデン街の見かけが変わらないように、昭和の男も変わりようがないのか2026/03/18
fuku3
29
2026.2.24読了。シリーズ第3弾。と言っても大分前に出ていたので初物とて読んでも全く問題なし。元新宿署の捜査一課の敏腕デカだったがある不祥事で警察を追われ家族もなくし新宿界隈で探偵稼業に勤む鬼束啓一郎。100p位の連作中編3部作。①ヤクザ組長の情婦が自殺した。組長は自殺などする筈がいと鬼束に訴る!②大企業に務める元技術職人の勤め人が、定年間際に行方不明!③鬼束の元同僚が轢き逃げに合い死亡。その奥さんから旦那が16年前の事件を追っていた様だ。その関係者の芦田三津子を助けあげて欲しいと頼まれる!2026/02/24
ハルめめ
16
いろいろと訳ありで警察を辞めた鬼束は、新宿界隈で探偵業を勤しんでいた。ハードボイルド風味の3話中編。持ち込まれる依頼の背景にある人間模様が愚かさだったり人の業だったりとても良かった。他の作品でも少しづつ登場していた鬼束の魅力が詰まっていた。2026/04/12
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