出版社内容情報
1913年、硝子職人の岩田は、身に覚えのない強盗殺人の罪で突然逮捕された。待っていたのは21年以上に亘る獄中生活。出所後も殺人犯の汚名がつきまとうが、岩田は最後まで希望を捨てなかった――。
警察の拷問、不正な裁判。国家によって人生を破壊された男が、たった一人で反旗を翻す。日本司法史上、前代未聞の再審無罪を勝ち取った不屈の魂、その闘いのすべて。
【目次】
内容説明
1913年、硝子吹き職人の岩田は、身に覚えのない強盗殺人の罪で突然逮捕された。待っていたのは21年以上に亘る獄中生活。出所後も殺人犯の汚名がつきまとうが、岩田は最後まで希望を捨てなかった―。警察の拷問、不当な裁判。国家によって人生を破壊された男が、たった一人で反旗を翻す。日本司法史上、前代未聞の再審無罪を勝ち取った不屈の魂、その闘いのすべて。
著者等紹介
友井羊[トモイヒツジ]
1981年、群馬県生まれ。『僕はお父さんを訴えます』で「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞し、2012年デビュー。2014年、『ボランティアバスで行こう』が「SRの会」が選ぶ2013年ベストミステリーの国内第1位に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
71
1913年、身に覚えのない強盗殺人の罪で突然逮捕された岩田松之助。無期懲役を言い渡され21年以上獄につながれた。岩田は一貫して無実を訴え、出所後もその戦いを諦めなかった。たった一人で掲げた反旗、彼の無実を信じともに闘った記者や弁護士たち。日本司法史上、前代未聞の再審無罪を勝ち取ったその生涯を描いた力作。今も無くならない冤罪、再審の難しさ。とても心に刺さる1冊、お薦めです!友井羊さんの最高傑作。2026/01/16
シャコタンブルー
54
日本の巌窟王が実在したとは知らなかった。『人権の神ここに眠る』いつかその墓碑を訪れて、その不屈の闘志やゆるぎなき信念に思いを馳せたい。無実の人間に強盗殺人犯の濡れ衣を着せた犯人たちにも怒り心頭だが、警察による拷問や検察、裁判所の司法の杜撰さも諸悪の根源だ。何度も無実を訴え警視庁、裁判所、国会議事堂そして皇居での抗議・・恨みや復讐心もあるが最後に突き動かしたのは「わしゃあ何もやっとらん」人間として誇りと正義感だったのかも知れない。誠実な姿勢が周囲を巻き込み、巨大な司法の壁を突き破っていく過程は圧巻だった。2026/01/30
shio
41
痛みを、悔しさを、怒りを、こんなにも感じたことはない。読み進める毎に強くなり窒息しそうだった。「昭和岩窟王事件」がモチーフ。無実の罪を着せられ拷問を受け、おざなりな裁判で死刑判決。過酷な獄中生活は20年にも及んだ。人権が蹂躙される苦しみ、人が人を裁く難しさを痛感させられた。半世紀に渡り無実を訴え続けた岩田の心の強さ、次第に周囲の人を味方にする誠実な人柄には敬意を抱かずにいられない。たった一度も、罪を認めなかった。そのまっすぐな信念が、閉じ込められた岩窟の岩を砕いた。正義を信じる人々の力に圧倒されました。2025/11/23
nyanco
39
このミスデビューからずっと読んできた友井さん 今回、初の歴史小説。いつもは本の情報を一切入れずに読むのですが、今回は敢えてインタビューを読んでから、本作を読みました。 友井さんが別作品で冤罪について調べた際に「昭和巌窟王事件」と呼ばれる冤罪事件を知ったことがきっかけだったとのこと。リアリティがあり、ドキュメンタリーを見ているように物語が進んでいきます。 大正2年の強盗殺人事件で冤罪、21年の投獄、その後再審請求をし続けるが、なかなか再審までもいかず、50年。 →続 2026/02/01
rosetta
34
★★★★☆史実を元にしたフィクションではあるが、極めて現実に即しているのではないかと感じた。大正2年に名古屋で起こった殺人事件。硝子職人の石田は突然事件の主犯として逮捕された。真犯人が自分たちの罪を少しでも軽くするために嘘の供述で石田を嵌めたのだった。どんな拷問にも罪を認めなかった石田は理不尽な裁判で無期懲役刑を科される。刑務所でも無実を叫び続けた石田だが、秋田刑務所の所長が興味を持ち石田の無実を信じたことから事態は大きく変わる。戦前とは言え本当にこんな国会ぐるみの犯罪が行われていたとは、怒りを禁じ得ない2026/01/25




