出版社内容情報
頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。
都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。
『明け方の若者たち』『わたしたちは、海』の著者、待望の初エッセイ集。
『ベスト・エッセイ2024』に選出された“「行けたら行く」で、本当に行く人”収録。
内容説明
都会的で、悲観的。不器用でまっすぐな40の瞬間。『明け方の若者たち』『わたしたちは、海』の著者、待望の初エッセイ集。
目次
あのときマカロンさえ買わなければ
照明と雷鳴
くだらない背中
シングルライダーズ・ハイ
肉食獣のアパレル店員
カメムシが翔んでいる
27番
憂鬱と造花
よかった人
仕組まれた偶然
下北沢で文字を書く
高尾山から映画館
さわやかに「美味しくない」と言えるだろうか
本棚のはずかしい
の、せい。
人生が届く
スターバックス、祭りの終わり
「行けたら行く」で、本当に行く人
記憶の中の公園
変わる意味〔ほか〕
著者等紹介
カツセマサヒコ[カツセマサヒコ]
1986年、東京都生まれ。Webライターとして活動しながら2020年『明け方の若者たち』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
44
秋の夜長にぴったりで都会の夜の空気って感じ。おすすめのお話は『スターバックス、祭りの終わり』。クリスマスソングを聴くたび、その場の幸福よりもその幸福が終わる瞬間を想像して、寂しくなるそう。思い返すと、クリスマス自体の楽しい思い出よりクリスマスに近づく高揚感の記憶の方が強く残っている!私もどこかで終わって欲しくないと思っているせいで当日のことが記憶に残っていない😂本書のイメージを伝えると「思い出を濾過する」かなと思う~カツセさんが経験した内容や思い出を、時間や言語化というフィルターにかけて濾過された。2025/11/05
sayuri
32
40話収録のエッセイ集。キンモクセイの香りがあまり好きではなく、他人の吸う煙草の匂いが好きで、雨男のカツセマサヒコさん。私はキンモクセイの香りが好きで煙草の匂いは受け付けない。そして友人が驚く程の晴れ女。つまり自分とは真逆なタイプのカツセさんだが透明感のある文章に心惹かれるものがある。まず気になる表題作。まさかのオチにズッコケる。今まで読んで来た著者の小説から勝手に都会的でスマートな人をイメージしていた。そこからのギャップ半端ない。不器用さにシンパシーを感じ嬉しくなる。なんて事のない日常。でもなんかいい。2025/12/15
るか
6
仕事終わりにオフィスの近くでたまたま手に取った本。友達と雑談してるような距離感が良くて、最近エッセイを読むようになった。 タイトルから暗い雰囲気かと思ったけど、理性的で淡々としていた。周りの人や出来事から一歩引いてる感じ。帯にある「都会的」という言葉が的を得てるなと読み終わって思った。もうちょっと感情が全面に出てきて、人間味がある方が好きかなと思った。 「男はゴミ出しの日を覚えるのが苦手で、女は洗濯機の洗剤の量を適当に入れがち」は当たってて笑った。2025/10/28
ebi kan
5
もっと文化人みたいな人柄を想像していたけど、印象とは真逆の不器用なネガティブ人間で自分たちと一緒なんだという親しみを感じました。不甲斐ない瞬間や切ない思い出が多めで、作家という遠い存在だと思っていたカツセさんとの距離が少しだけ縮んだ気がしてきます。2025/12/19
ふじこ
5
書き留めておかないと日々に流されて消えてしまうような、感情の断片たち。タイトルの切実さとそこまで気にしていない周囲との温度差がなんだか可笑しい。他の人は忘れてしまっても、カツセさんだけは覚えていてくれる。その安心感があるから彼の周りには人が集まるんだろう。マカロンに始まりマカロンで終わる。カツセさんともっとおしゃべりしたい余韻を残して読み終えた。不器用な人は、かわいくてやさしい。そんな人とのおしゃべりは、とても楽しい。2025/12/17
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