出版社内容情報
上空500mでヘリと人間が衝突? 島田荘司選第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。相模湖畔に立つ豪邸に新人メイドとしてやってきた麻琴。その館に住む華麗なる一族の当主は、レジャー開発の成功で莫大な資産を築き上げた加州だったが、生まれつき足が不自由で、ギリシア神話のイカロスのように大空を飛び回ることを夢見ていた。館内で次々に起こる不審な事件……麻琴は生まれ持ったある能力を使い奇怪な謎に挑む。
内容説明
相模湖畔に建つ豪邸に新人メイドとしてやってきた麻琴。その館には当主である碇矢グループ代表の加州ほか、その華麗なる一族が住んでいた。レジャー開発の成功で莫大な資産を築き上げた加州だが、生まれつき右足が不自由で、ギリシャ神話のイカロスのように大空を飛び回ることを夢見ていた。館内で次々に起こる不審な事件…麻琴は生まれ持ったある能力を使い、不可思議な謎に挑む。奇々怪々な謎と華麗なロジック―本格要素てんこ盛り。第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。
著者等紹介
野島夕照[ノジマセキショウ]
1962年1月26日、岡山県倉敷市生まれ。少額短期保険会社の社長を務める傍ら、週末は非常勤講師として大学の教壇に立つ。2023年、島田荘司選第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀賞を受賞し、2025年、本作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オフィーリア
49
島田荘司御大推薦の1冊。地上500mを飛行するヘリと衝突死した人間、絶対無理だろこれというインパクトの謎を奇想によるパワープレイで突破するスタイルは確かに島田ミステリ野系譜かも。ミステリ部分は良かったけど、軽いタッチのノリが割と本気で合わなかった所もある。2025/05/10
さっちゃん
43
莫大な富を持つ碇矢一族のお屋敷にメイドとして派遣された和久井麻琴。次々に不可解な事件が起こり…。/見開きいっぱいの登場人物と相関図(家系図)に怯むが、語り手のメイド・麻琴の軽い語り口と心の中のツッコミでスルスル読める。ユーモアメイドミステリかと思っていたら、自室から忽然と姿を消した当主が上空500mでヘリと衝突するという荒唐無稽な事件が。麻琴自身にも大きな秘密がありラストまで大いに楽しませてくれた。雑学ネタも豊富でミステリ部分以外も面白い。プロローグとエピローグにもしてやられた。シリーズ化するかな?2025/04/22
だるま
16
第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。選者は島田先生で、応募作品全部に目を通してはいないだろうが、最終決定は先生一人の筈で、如何に先生好みの作風にするかが重点だろう。この作品のメイントリックが良い例。島田イズム浸透しまくりだった😄。地位も資産も備えた大企業の社長の屋敷にメイドとして雇われた和久井真琴が主人公。次々に不幸な出来事が起こり、ついには社長が空を飛んだとしか思えない状況で失踪、そして死体で発見。この謎を真琴の脳内の別人格者が解き明かす。バカミス一歩手前で踏み留まった傑作。気に入った!2025/05/01
ハルめめ
13
第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。実業家で大富豪の華麗なる一族が暮らす豪邸にメイドとして働くことになった麻琴。不審な出来事が続きついに死人が出る。メイド探偵「まこと」が事件の真相を暴く。ロジックとかしっかりしていて本格風なんだけれど、テンポが良くて軽快なのでサクッと読める。プロローグの回収もお見事。面白かった。2025/06/28
ごえもん
10
上空500mでヘリと人間が激突!?と言う記事を読んで図書館で借りた本。とてもよかった、面白く読めた本。 莫大な富を持つ碇矢グループの豪邸に勤めるようになったメイドが探偵。舞台設定の割には、小説自体は軽めでどこかユーモラス。登場人物が多く、最初はペースが進まなかったけど、後半は一気読みでした。 映像化したら楽しめそうな作品です。新人さんの作品だし主人公も20代前半なので、若い作家さんかと思ったら60過ぎの方だったとは。 プロローグとエピローグ、これは騙されますね💦2025/05/11
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