出版社内容情報
コーヒーは苦くて甘い。人生も苦くて甘い。悩みにとらわれた人々の転機にコーヒーが立ち会う。それぞれが選択した未来は――。ある日、ルームメイトの実果が出ていった。入れ違いに現れた彼女の婚約者と、なぜか同居することになり――(「コーヒーの囚人」)。真面目が取り柄の地味な会社員が、上司との不倫におぼれた先で出した答えとは――(「隣のシーツは白い」)ほか、日常の先に潜む、どこか不思議な5つの物語
内容説明
ある日、ルームメイトの実果が出ていった。入れ違いに現れた彼女の婚約者と、なぜか同居することになり―「コーヒーの囚人」。真面目が取り柄の地味な会社員が、上司との不倫におぼれた先で出した答えとは―「隣のシーツは白い」。新たな住まいに引っ越した家族の元を訪れる、前住人の老婦人。初めは彼女の訪問を疎ましく思っていたが、待っていたのは意外な結末で―「招かれざる貴婦人」。気鋭の作家が切り取った、コーヒーが寄り添う人生のドラマたち。
著者等紹介
砂村かいり[スナムラカイリ]
2020年に第5回カクヨムWeb小説コンテスト恋愛部門で『炭酸水と犬』『アパートたまゆら』で特別賞を二作同時受賞し、翌年デビュー。軽やかな筆致と丁寧な人物造形の描写が魅力の注目の新鋭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hiace9000
150
コーヒーと読書は相性が良い。本作、書名の通り、不思議なほどに…合う。作品では脇にあるも、立派なモチーフであるコーヒーの象徴性と存在感の強さ。苦み、酸味、コク、甘み、香り―、5編それぞれのブレンドは明らかに異なる。キレの良さはあるのに、どれもが舌に絡むビターな味わいと薫りを心に残し、それが自身の記憶のどこか?から醸されているような気にもさせる。軽やかな筆致で紡ぐ際々の人間関係、エッジの効いた人物造形と心象描写は、悩みに囚われた人々の葛藤をより鮮明に浮き彫りにし、その転機を鮮やかに描く。是非、コーヒー片手に。2025/06/11
おしゃべりメガネ
127
タイトルにあるようにコーヒーをネタにした5つの話からなる短編集です。砂村さん作品らしく、ちょっとベタアマっぽいのから、意外とシリアスな作風のものまで多彩な一冊となっています。どの作品もコーヒーの使われ方がなかなか印象的で、読んでる最中はもちろん、読後もやっぱりコーヒーを飲みたくなってしまいますね。それぞれの話は雰囲気も異なり、みんながみんな読後感がいいワケではありませんでしたが、読み終えて結局は砂村さんの作風に惹き付けられていたことを再認識します。個人的には'喫煙所'での出会いの話が印象的で好きですね。2025/04/09
ネギっ子gen
80
【動かすなと言われたものを動かしてゆくことでしか、この世界に自分の居場所を確保できない】男女の機微が甘苦く綴られた5つの物語。どのお話にもコーヒーが登場するが、それぞれに味わいが違う作品になっているところが見事だと思う。「招かれざる貴婦人」には、<読んでいて最もストレスの溜まる本は、エドワード・ゴーリーの『うろんな客』だ>とある。“居住空間を他人に侵されるのが好きではない”人には、確かにそうなんでしょうね……。「コーヒーの囚人」に“五徳”とある。キッチンのあれか…とその名を認知した時には我が家はIHに――2025/09/17
美紀ちゃん
79
「アパートたまゆら」も「炭酸水と犬」も好きなので、読んでみた。 あ!あの実果だ!と、5作品目で繋がる。 まーちゃんにお土産買ったのかな? 仲直りできそうで、良かったと思った。 シーツの話と喫煙所の話は、全く共感できないが面白かった。 貴婦人の話は、ちょっと怖かった。 5作品とも濃いコーヒーみたいな、大人のストーリーだった。2025/03/12
たいぱぱ
75
野球界で「かいり」と言えば島田海吏(阪神)ですが、出版界では砂村かいりさんらしい。初読みの砂村さんは、友達の予言通りにイラつく登場人物たちが多数登場!なんでこんなアバズレ女に惚れる?なんでこんな糞男が好きになる?阿呆ちゃうか!と思いながらも物語自体は嫌いじゃない不思議な感覚。だいたいイラつくと嫌いな作品になるんですけどね。「コーヒーの囚人」「どこかの喫煙所で会いましょう」の2編が好みでした。 2025/08/18
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