出版社内容情報
文学や芸術作品には、およそ一般的な身体感覚から遊離した表現が多く見られる。それらを読み解く鍵は、発達障害につうじる特性が握っていた?「天才」とされる創作者の仕事に触発されて、発達障害を診断された著者の経験するさまざまな「感」が立ち現れていく。かつてなく「当事者」が増えたこの時代に、「わからない」「理解できない」と否定されるものを捉え直す。「障害」の意味を肯定的に読み替える「当事者批評」実践の書。
内容説明
文学や芸術作品には、一般的な身体感覚から遊離した表現が多く見られる。それらを読み解く鍵は、発達障害に通じる特性が握っていた?「天才」とされる創作者の仕事に触発されて、発達障害と診断された著者の経験するさまざまな「感」が立ち現れていく。かつてなく「当事者」が増えたこの時代に、「わからない」「理解できない」と否定されるものを捉え直す。南方熊楠/与謝野晶子/宮沢賢治/小津安二郎/岡本太郎/石牟礼道子/オノ・ヨーコ/大江健三郎/萩尾望都/高橋留美子/庵野秀明/蜷川実花/新海誠/村田沙耶香/最果タヒ/米津玄師ら16人の天才の力を借りて「障害」の意味を肯定的に読み替える「当事者批評」実践の書。
目次
水中世界感―そもそも発達障害とは何か
博覧強記感―南方熊楠(一八六七~一九四一年)
そこまで言うか感―与謝野晶子(一八七八~一九四二年)
ひとつの青い照明感―宮沢賢治(一八九六~一九三三年)
トウフ屋感―小津安二郎(一九〇三~一九六三年)
芸術爆発感―岡本太郎(一九一一~一九九六年)
他者インストール感―石牟礼道子(一九二七~二〇一八年)
金切り声感―オノ・ヨーコ(一九三三年~)
コッテリ感―大江健三郎(一九三五~二〇二三年)
水晶感―萩尾望都(一九四九年~)
わちゃわちゃ感―高橋留美子(一九五七年~)
人類補完計画感―庵野秀明(一九六〇年~)
日常剥離感―蜷川実花(一九七二年~)
空想上のリア充感―新海誠(一九七三年~)
ツッコミ待ち感―村田沙耶香(一九七九年~)
UFO感―最果タヒ(一九八六年~)
春色の白昼夢感―米津玄師(一九九一年~)
著者等紹介
横道誠[ヨコミチマコト]
1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。現在、京都府立大学文学部准教授。専門は文学・当事者研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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