出版社内容情報
不均衡な社会に生きるすべての女性の人生に寄り添い、自身の贖罪とともにエールを送る、上野千鶴子渾身の一冊。
“わたしはこれまで何度も「どうせ世の中は変わらない」という諦めの声を聞いてきました。でも、そうでしょうか。(中略)あなたには、ほんの少しでも社会を変える力があります。いまよりちょっとでもマシな社会を、あとから来る人たちに手渡すために。”――序章より
内容説明
「仕事」「結婚」「教育」「老後」ステージごとに社会と人生を問う全四章。
目次
序章
1 仕事
2 結婚
3 教育
4 老後
終章 これからのフェミニズム
著者等紹介
上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年、富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。社会学博士。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。女性学、ジェンダー研究のパイオニアとして教育と研究に従事。高齢者の介護とケアも研究テーマとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
78
根底に流れている上野先生の思い。次の世代につなぐために、自分が自分たちができること・すべきことは何か?を考え続けること。考えるだけでなく、実践すること。いろいろな形で懸念や歪みが出てきているのに、旧態然とした思考・価値観のままでいるのが大多数だと思う。自分自身への戒めとして、上野先生の著作は必携。一人の人が存在することの意味を考え続けること。2024/05/26
ネギっ子gen
60
【わたしたちは今「安心して弱者になれない社会」で生きている】不均衡な社会に生きるすべての女性の人生に寄り添い、「仕事」「結婚」「教育」「老後」のステージごとに社会と人生を問う。東大祝辞で言いたかったこと:<世の中の理不尽に直面して、「こんな世の中に誰がした?」と問い続けてきました。思い通りにならないことがいくつもあったからです/ものごとを決める場所にはオジサンしかいないことを思い知りました。だからオジサンたちをめがけて石を投げました。本物の石を投げました。でもそんなことで世の中は変わりませんでした>と。⇒2024/06/09
とよぽん
58
上野千鶴子先生、「こんな世の中」になった経緯と酷い内容にウソは微塵もなく、続くこれからの世代にもう少しマシな社会に変えてバトンを渡す覚悟を語ってくださった。社会は変えられる!と。ジェンダーギャップ指数が本当に恥ずかしいほど男尊女卑の日本、変えよう。2024/05/06
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49
新聞のコラム【言わせてもらお】のファンだった私は、時々その発言や文章に出会う度、ある意味ミーハー的な感覚で彼女の情報を取り入れてきた。そのことをまず反省したい。タイトルになっている言葉の重みを理解したからだ。私も失業を経験し、再就職の厳しさに晒された一人。介護で働く厳しさも理解しているつもりだ。けれど、発信することをためらい続けた【揺らぎ】多き国民だったのだ。 著者がどんな思いでこの本を出版したのかを考えれば、自ずと次の行動にも変化が生まれるはず。 それが、本を読む(心に刻む)醍醐味なのだと思いたい。2024/07/06
たまきら
44
ああ…上野さんの遺言を読んでいるんだ…そう感じながら読みました。彼女が戦ってきたもの、戦い方の技術、味方の顔をしてやってくる敵の見分け方が、驚くほどオープンに語られています。笑いながら読んでいるのに自然と背筋が伸びたのは、上野さんとは違った戦場とはいえ私も同じ戦いに身を置き、生き残ったからかもしれません。ええ、相変わらず状況はひどいもんですよ。それでも「ひどいよ」と言える場があり、聞いてくれる人がいて、変化が起きつつある。上野さん、私もう少し頑張れるから。あなたは「無邪気」にマイペースで進んでくださいね!2025/01/16
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