出版社内容情報
本所五間堀の鳳来堂は、音松とお鈴が縁あって所帯を持ち、立て直した古道具屋。店番の合間に、店の前に出した七厘でお鈴が作る料理は、道行く人の腹の虫を鳴かせ、音松の友人たちを招き寄せる。そして、数奇ないきさつで集まって来る“訳あり”の品物たちは江戸町人の喜怒哀楽を浮かび上がらせ――。『甘露梅』に続く、人情ものの名手・宇江佐真理の時代連作集、新装版第二弾! 巻末エッセイには朝倉かすみ氏が寄稿。
内容説明
本所五間堀の古道具屋、鳳来堂。繁盛しているわけでないが、主人・音松の女房・お鈴の旨い手料理が町の仲間を夜な夜な招び寄せる。それだけではない。不思議な縁に導かれるように集まって来る、根付けや刀、招き猫や徳利などの“訳あり”の品物には、そこに溶け込む人の姿が垣間見えて―。江戸人情物語の時代連作集、新装版第二弾!朝倉かすみ氏のエッセイを初収録。
著者等紹介
宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年函館生まれ。函館大谷女子短期大学(現・函館大谷短期大学)卒業。’95年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞。2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、’01年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。’15年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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