出版社内容情報
酒問屋「千石屋」の一人娘・麻は、その背の高さときっぷのよさで、界隈では有名人。気のいい亭主の婿養子・鶴次郎とともに、客筋からもご近所からも、なにかと頼られる存在だ。今日も、ちょっとした困りごとが持ち込まれ、解決に奔走するのだが――。市井のさまざまな人間模様を鮮やかに活写する時代連作集。
内容説明
新川河岸に蔵を連ねる酒問屋、千石屋。ひとり娘の麻が、上方の出の鶴次郎と祝言をあげて十五年になる。大女でめっぽう酒に強く情に厚い麻と、下戸だが人当たりがよく頭が切れる鶴次郎。ふたりの元には次々と相談事が持ち込まれ…。巫女さん騒動から錦鯉消失事件まで、風変わりな出来事をふたりが解決してゆく。人情織りなす江戸の季節ごよみ、新シリーズ開幕!
著者等紹介
五十嵐佳子[イガラシケイコ]
山形県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
55
新シリーズ。新川河岸の酒問屋・千石屋の跡取り娘・麻と伊丹の酒問屋の次男坊・鶴次郎は蚤の夫婦と言われたりもしたが仲良し夫婦。時代設定が幕末なので横浜にも販路を広げるなどの工夫もあって今後の展開が楽しみ。2023/11/03
むつこ
23
シリーズ1作目。お酒が強い一人娘の「麻」とお婿さんの「鶴次郎」の日常の謎系?というかトラブルを解決する連作集。読んでいて新婚さん?と思いきや子育ても一段落、15年共にしていても仲睦まじく微笑ましいお二人さんにちょっぴりうらやましさを感じた。2024/10/28
onasu
14
江戸・新川河岸には下り酒の問屋が軒を連ねていたが、その内の一軒「千石屋」の一人娘・麻は大女で酒に強いが、伊丹の酒問屋の次男・下戸だが商売上手な鶴次郎を婿に迎えて15年。 新酒が届いた折の挨拶回りには麻が出向くなど分担している一方、二人して見て見ぬふりはできないためか、相談ごとを持ち込まれるというか、自ら首を突っ込むことも。 二人の役どころは、タイプの異なる探偵とでもいったところで、麻は直感的で、鶴次郎は論理的とでも。そして、種明かしはあくまで相談ごとということで、あっけないのもあるが、それもまた好し。2023/11/10
アボガドみよ
13
酒問屋の跡取り娘の麻、上方の酒問屋の次男の鶴次郎が一緒になりましたが新婚ではありませんが、アツアツの御両人なんです。前半はこれと言ったスピード感はなく、ウ~ン、どうかな❓と思って読んでいましたが、最後の章はこれはこれは、なかなか面白くなってきました。次巻があればもっと面白くなると予想です。2025/01/26
ごへいもち
7
ギリギリかな2024/01/19