内容説明
シンドゥラ国王・ラジェンドラは空城となったパルス国の要衝・ペシャワール城に入った。押し寄せてきたチュルク軍と一触即発かと思われたそのとき、魔軍が襲来する!未知の脅威にさらされた両軍の運命は!?そして、魔軍を率いるイルテリシュの狙いは?ミスル国を掌握したヒルメスは南方へ進軍し、蛇王ザッハークの完全復活をもくろむ魔道士たちが暗躍する。パルス国土の再建に邁進するアルスラーンにも、兇悪なる魔手が迫る!!超絶ヒロイック・ファンタジー小説、驚愕の書下ろし最新作、第14弾!
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
106
シリーズ最新刊はラジェンドラ率いるシンドゥラ軍と敵国チュルス軍がナルサスの策により、ペシャワール城で魔軍と戦うことになるところから始まる話。微妙。登場人物が次々と死んでいくのは、仕方が無いと思うけど殺し方があまりにも雑すぎる。十六翼将と呼ばれた人たちが名無しの兵に殺されたりするのは正直納得出来ません。ヒルメスの話も含めて投げやりとしか思えない雑な展開でガックリしました。物語の展開も遅いし、第一部のようなワクワク感と勢いがなくなってしまったのは本当に残念。次巻で盛り返してくれることを期待してます。2015/10/05
as
84
くっ、前回までのあらすじがない。恐る恐る読んでみる。あら、何と無く憶えてるじゃありませんか。勿論、誰?や何処?は有りますよ。でもね、多分作者も気を使ったんだと思いますよ。主要人物は、ほぼ全員出番が有ります。その中で一人可哀想なのは銀仮面卿。職業「旅人」になってしまいました。でもスキル「神出鬼没」はこの方が発揮できますから結果オーライなのでしょう・・・多分(国盗り描写が面倒くさくなったのかな?)。さて今回は主要人物が数名お亡くなりになりました。思い出される「銀英伝」の悪夢・・「皆殺しの田中」復活でしょうか?2014/07/01
めぐ
82
13巻までは光文社文庫、この巻からはカッパノベルス。読み終わって本を閉じてから、ため息が連続で出ている。戦いというのは、作り上げた構築物も、人間関係も、容赦なく壊すのだな。最初は、シンドゥラ国王ラジェンドラ二世が自分の欲を丸出しにしているのがパルスの面々にお見通しだったマヌケさに、ニヤニヤして読んでいたが、魔軍が頻繁に出没し、更に地震が多発して来てからはあまりのシビアな状況に、唸ってしまった。有翼猿鬼は明らかに増加している。戦略などない。突然の力ずくの攻撃だ。もう誰も死なないで欲しい。祈っても無駄なのか。2020/10/09
おかむー
58
「よし十六翼将が揃ったぞ、これで心置きなく召せるな」という田中芳樹のつぶやきが聞こえてくるようだ。『もうすこしです』。「いよいよ物語は最終盤」とのことだが、主軸のパルスは災害とか戦とも呼べない受身の魔族襲撃で消耗戦。復活したへびおーさんは「ゴゴゴゴゴ・・・」してるだけでほったらかし。順調にみえたヒルメスの国盗り物語は見せ場もなくあっさりと。気を吐いてるのはイルテリシュひとりぐらいですごくぱっとしない展開だったなぁ。なんだか「一部で終わらせとけば名作だったね」な未来がそこはかとなく浮かぶんですが( ̄▽ ̄;2014/10/13
H29リオのカーニバル
54
この物語の凄い所は、軍記物語風、歴史物語風のリアル感を出しながらも、蛇王ザッハークや魔法の登場にリアリティが破綻しないところだと思う。ベルゼルクでも、グリフィスが世界に魔界を引き込んでからストーリー展開に苦しんでるように感じられる。でも、アルスラーンの宿将達がバタバタと命を落として行く様は胸に痛い。もっと死に様にドラマがあってもいいのになあと思ってしまう。2014/10/01