内容説明
雪舟祭のさなか、衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体!残された髪の毛から死体の身元が特定され、容疑者として、ひとりのホームレスが逮捕・起訴された―。しかし、死体は、どこに消えたのか?そして、被告人の頑なな態度は、なぜなのか?司法修習生として、倉敷の弁護士事務所で研修を始めた犬坊里美は、志願して、その事件を担当した!里美の恋と涙を描く青春小説として、津山、倉敷、総社を舞台にした旅情ミステリーとして、そして仰天のトリックが炸裂する島田「本格」の神髄として、おもしろさ満載の司法ミステリー、ここに登場。
著者等紹介
島田荘司[シマダソウジ]
1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。’81年に刊行された『占星術殺人事件』で本格ミステリー復興の旗手となる。常にミステリー界の最前線を走り続け、御手洗潔、吉敷竹史の両シリーズは圧倒的な人気を誇る。また、近年は、「冤罪事件」や「死刑問題」に象徴される日本人論などの社会的な発言や著作でも注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Small World
14
今年は読み残していた御手洗潔シリーズを読んでしまおうと思っていて、番外編であるレオナの「ハリウッド・サーティフィケイト」に続き、同じく番外編の本書を読了です。2時間枠の旅情サスペンスドラマのようなストーリーで、すぐ読めちゃうんですが、島田さんらしいヘンテコさがないのが残念ポイントですね。と、言っても読み残しはあと一冊になってしまい、御手洗・石岡コンビに会いたくて、続けて読むことにします。2020/06/13
胡瑯
13
里美ちゃん主人公のお話。死体消失の謎はポカーン。いくらなんでもばれるだろう。。。尾登くんがいいキャラだったのでもう少し出てきて欲しかったなぁ。2014/07/21
Syo
10
なるほどね2024/06/13
kazukitti
7
掲載誌の依頼があってからあーじゃーこの主人公でいいやって感じだったのかな。レオナにしても里美にしても、こう初期の御手洗が女嫌いの原因になってた「物事の本質から視線を逸らしてすぐに愛だの恋だのメスオーラ放つ」的なのが、こう所詮女ってこんなもんなんでしょ?て感じがあって、ちょっとうへぇ。しかも里美ってこんな馬鹿でビッチくさかったっけ?とか。石岡君の後ろでアシスタントやってる体だとスポット当たらないから気になってなかっただけなのか。シリーズものとしてはともかく、単品ミステリとなるとん~・・・て感じかなぁ。2014/04/20
アクセプター
7
日本の警察て検察ってそんなに無能?いくらなんでも自白だけで前科者というだけで逮捕、起訴する?ちょっと無理が無い? 練りきりの和菓子の話がまた判り易すぎて・・・御手洗が出てこなくて正解だよね。物理的に隠しようがないなら、死体なんて無かったのさとかあっさりと言われて終わってしまいそう。 見た目ミイラの様な和菓子、埃もかぶり、髪の毛や腕時計とは接触したところも有り、良く食べたよね犯人達・・・2013/11/15