内容説明
政治、経済…あらゆる点で世界をリードする帝国・アメリカ。イラク戦争も終結し、ますますその権力は増大するかに思われた。が、ある日突然、アメリカ本土を覆った謎の“雲”。通信、交通の一切を遮断されたアメリカが、世界から消えた…。朝鮮半島、中台、印パ、中東…覇権国の消失で、緊迫していた世界情勢は一気に混沌の坩堝に。今まさに、第三次世界大戦勃発か?そんな混乱のなか、“残されたアメリカ人”たちは、力強く立ち上がる。「建国」の気概のもとに、失われた国民を、そして失われた国土を再び手に入れるために、戦いは始まった…。
著者等紹介
田中光二[タナカコウジ]
’41年生まれ。’72年、作家として活動を始める。SF、冒険小説、ハードボイルドと、多彩な執筆で人気に。’79年『血と黄金』で第6回角川小説賞、’80年『黄金の罠』で第1回吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー
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ラプトル
4
高校生のころからずっと好きな冒険作家のポリティカルフィクション。ある日突然正体不明の霧に覆われ世界からアメリカ合衆国が失われてしまう。覇道の王を失った世界の混乱と取り残されさまよえる民となったアメリカ人の物語。ラストが少しすっきりしないが、面白い。もしかして続編を書くつもりなのかも・・・2010/11/18
08041511
0
中々突拍子もない話で、何とも… テーマが大きすぎるので、もう少しページ数を増やさないとかも2016/02/22
読書国の仮住まい
0
ボリューム 世界地図からアメリカが消える日 世界観 あらゆる面で世界をリードするアメリカ。 しかしある日、全米が謎の霧に覆われる。 通信や交通の一切が遮断され、地球上から存在しなくなったも同然。 そのタイミングで国外にいた元アメリカ人は、団結し臨時国家を築き上げる。 またアメリカ内部の人間も打開策を模索していく。 補足事項 ほぼ全ての指導者の名前が仮名なのに対し、半島北部にあるあの国家の人だけ実名なんですが…。 半分は戦争。 あと最後、収拾がつかなくなって投げました? きちんと結論を決めて書きましょうね。2024/01/28
神聖オスマン帝国
0
なんでそこで終わってしまったんだ…と思わず嘆いてしまいました 同著者の作品でもトップクラスの作品だと思うのですが非常に中途半端な終わり方をします なのであまりオススメはできません2020/03/04
depo
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図書館本。昔読んだ小松左京の「首都消失」を思い出した。「首都消失」は東京が謎の雲に覆われ、連絡が全くつかなくなってしまうという話しだったが、本書はアメリカが謎の雲に覆われてしまうというものである。小松さんの「首都消失」の発表は1985年で、さすがSF界の大御所の発想力の素晴らしさを今更ながら思い出した。2020/03/24