出版社内容情報
二〇二二年五月は沖縄が日本に返還されて五十年目の年。ジャーナリストが新史料を交えて考察する、「いびつな日本」の原点。
内容説明
二〇二二年五月は沖縄が日本に返還されて五十年になる。共同通信社の記者時代から沖縄の取材を続けてきた著者は、退社した二〇一九年七月以降、ここ数年に相次いで解禁された日米の機密文書を渉猟し、これまでの返還交渉についての世間の常識や通説と大きく食い違う証言や事実に数多く遭遇してきた。そして、この返還交渉こそが、いま私たちが暮らすこの国の在り様や政治の姿、あるいは日米関係の原点であることに気づく。本書では、研究者の意見も交え、返還交渉の歴史を新しく検証。当時の交渉は、日本にとって帳尻の合うものだったのか―。「五十年目の収支決算」を通して、この国の姿を見直す。
目次
第1章 復帰の背景(佐藤栄作はなぜ「早期」返還にこだわったのか;世論は何を求めていたのか ほか)
第2章 交渉の経緯(米国はどのような戦略で交渉に臨んだのか;佐藤はなぜ「核抜き本土並み」を目標としたのか ほか)
第3章 合意の舞台裏(日本を翻弄した米側の手口とは;密使外交は有効だったのか ほか)
第4章 密約の実態(核密約はそれほど重大事だったのか;財政密約とは何だったのか)
第5章 半世紀の検証(なぜ「基地縮小」論は葬られたのか;本土の基地はなぜ減少したのか ほか)
著者等紹介
河原仁志[カワハラヒトシ]
東京都出身。ジャーナリスト。1982年に共同通信社入社。ニューヨーク支局員、経済部長、ニュースセンター長、編集局長などを経て2019年退社。在職中の’17~’19年に東京大学大学院情報学環でジャーナリズムの講座を持ち、明治大学、早稲田大学、名古屋大学などでも非常勤講師を務める。現在は公益財団法人・新聞通信調査会で事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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