出版社内容情報
2カ月で9人が犠牲になった「座間9人殺害事件」はなぜ起きたのか。犯人との面会、裁判、インタビューをもとに多角的に再検証。
内容説明
わずか2カ月ほどで9人が犠牲になった座間9人殺害事件。発覚から3年を経て、犯人には死刑判決が下された。しかし、これで終わったとは言えない。Twitterに希死念慮を吐露した女性を大学生がホテルで殺害した池袋ホテル殺害事件(2019年)や、SNSで知り合ったいじめに悩む女子中学生の自殺を幇助した事件(2021年)など、類似の事件は今もなくなっていないのだ。なぜ、座間9人殺害事件は起きたのか。犯人に引き寄せられた被害者たちはどんな心の傷を負っていたのか―。同じような事件を二度と起こさせないために、長年若者の生きづらさについて取材を続けてきたジャーナリストが事件を再検証する。
目次
第1章 事件発覚―錯綜する初期報道(初期報道;報道から見える白石)
第2章 面会―見えない犯行の背景(最初の面会;再びの面会;最後の面会)
第3章 裁判―明らかになる事件の全貌(8月の犯行に関する審理;9月の犯行に関する審理;10月の犯行に関する審理)
第4章 10人目に憧れた女性―「死にたい」とつぶやく理由(若者の自殺の現状;白石とDMした女性の本音)
著者等紹介
渋井哲也[シブイテツヤ]
1969年、栃木県生まれ。ジャーナリスト、中央大学文学部講師。東洋大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。長野県の地方紙「長野日報」の記者を経てフリーに。これまでにネット事件、自殺問題、若者の生き方、サブカルチャーなどを中心に取材。1998年からはウェブと生きづらさをテーマにした取材も進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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