出版社内容情報
天文学の権威が『銀河鉄道の夜』に焦点を当てて天文学的な解説を試みる。賢治の宇宙観はアインシュタインを超えていたかも!?
内容説明
『雨ニモマケズ』『注文の多い料理店』『春と修羅』などの作品で知られる宮沢賢治(一八九六‐一九三三)は、生誕から一二〇年以上が経った現在でも多くの人に愛され、影響を与え続けている。仏教信仰と農民生活に根ざした創作を行い、作品中に登場する架空の理想郷に郷里の岩手県をモチーフとして「イーハトーブ」と名づけたことでも知られるが、賢治は三七年という短い生涯で膨大な作品を遺した。本書では『銀河鉄道の夜』をテーマに賢治の宇宙観に迫る。このユニークな童話はどのように構想されたのか。賢治は宇宙に何を見ていたのか。天文学者による、これまでにないアプローチ。
目次
第1章 『銀河鉄道の夜』と賢治の時代(賢治とは;賢治の時代の天文学;賢治の時代の物理学;『銀河鉄道の夜』;子持ち星雲のうずまき)
第2章 『銀河鉄道の夜』を読む(午后の授業;活版所;家;ケンタウル祭の夜;天気輪の柱 ほか)
著者等紹介
谷口義明[タニグチヨシアキ]
1954年北海道生まれ。東北大学理学部卒業。同大学院理学研究科天文学専攻博士課程修了。理学博士。東京大学東京天文台助手などを経て、放送大学教授。専門は銀河天文学、観測的宇宙論。すばる望遠鏡を用いた深宇宙探査で、一二八億光年彼方にある銀河の発見で当時の世界記録を樹立。ハッブル宇宙望遠鏡の基幹プログラム「宇宙進化サーベイ」では宇宙のダークマター(暗黒物質)の三次元地図を作成し、ダークマターによる銀河形成論を初めて観測的に立証した。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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