出版社内容情報
痛みや傷の感染、骨髄炎治療の事例への考察から見えてくる、生物や人体の進化に関する仮説を多少の大風呂敷を交えながら語る快著。
内容説明
「もしもヤケドで大病院に運ばれたら…」怖いのは疑うことを知らない“善意の”医者たちだ!豊富な症例写真掲載。
目次
第1章 熱傷湿潤治療の夜明け、そして“なつい式湿潤療法”へ(熱傷(ヤケド)の湿潤治療は、なかなか始まらない
湿潤療法の全国デビュー
熱傷は特殊な外傷? ほか)
第2章 標準的熱傷治療の問題点(「熱傷は特殊」神話は、熱傷標準治療の賜物;熱傷疼痛(ヤケドの痛み)が諸悪の根源だった!
皮膚移植術という前世紀の遺物 ほか)
第3章 湿潤療法の実際(治療症例;100年安心熱傷治療プラン)
著者等紹介
夏井睦[ナツイマコト]
1957年秋田県生まれ。「なついキズとやけどのクリニック」(東京都江東区)院長。東北大学医学部卒業。東北大学医学部附属病院を経て、相澤病院、石岡第一病院、練馬光が丘病院で「傷の治療センター」長。2001年、消毒とガーゼによる治療撲滅をかかげ、インターネットサイト「新しい創傷治療」を開設。湿潤療法の創始者として、また糖質セイゲニストとして発信を続けている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわっち
19
読んだのを思い出した。日本で起きている不具合を一人で解決策を出す現状に日本人の社会を良くしようとする気概のある人の少なさを感じた。また、誰かが熱傷標準治療での不具合を監督不行届けで厚生省を訴えると変わるか考えてしまう。夏井先生のおかげで、湯シャン、糖質制限をしてる私としては、なにか先生に社会が、お返しできることは何かないのか考えてしまう。あとがきを読んで、こんな頑張った先生に楽しいことがおきて、これからの人生を楽しんでもらいたいと思います。2021/04/25
しゅわっち
13
皮膚の細胞は、特殊で周囲に細胞がある状態と違い治りにくいと理解した。そして細胞は、細胞が存在してから空気に接触し始めてから細胞の歴史が短いために、治りにくく、細胞の長い歴史の状態に近づけるのが湿潤療法に感じた。また今回の本は、著者に今までの本と違い、湿潤療法、糖質制限とか今までの常識に囚われた人たちとの戦いの中で書かれた本から戦い抜きある程度勝ち終わった状態で、静かな気持ちで書かれた本に感じた。そして、こんなに世間の人に貢献してる著者に戦ってる姿を求めてる読者である自分が存在してるのにも気がついた。2019/12/27
木ハムしっぽ
5
『傷はぜったい消毒するな』に続く、熱傷治療への湿潤療法の実例を多数掲載してその確かさを実証する続編。加えて、プロローグにある「悪意より怖いのは、疑うことを知らない善意だ」がもう一つのテーマ。大病院で繰り返される植皮手術の問題点や医療制度の課題にも切り込む。大熱傷を負った場合は大病院に救急搬送されるだろうが、植皮手術される前に是が非でも逃げ出すことにしたい。おまけに、市販されているボディソープやハンドクリーム類が如何に肌に悪いのかを示す実験例も◎ あまりに無防備に信じていた常識を覆す、確かな論拠に溢れる良著2024/10/23
Iwata Kentaro
4
某氏から献本いただいた。感謝。やけどの治療は素人なのでノーコメント。ただ、抗菌薬と感染症については概ねデタラメ。好気性菌がいないと破傷風は起きないとか、水疱はやぶって抗生剤使えとか、かなり抜本的な勘違い多し。耐性菌についての知識もほぼ素人並み。症例はあれども、解析がないのが痛い。2019/11/07
もけうに
2
夏井先生の著書はどれを読んでも外れが無い。本作も安定の面白さ。やや親父ギャグ過剰だが(笑)、ユーモアが効いた文章で取っつきやすい。医者の説明を鵜呑みにせず、自分で考えることも大事。セカンドオピニオンの重要性を痛感する。2020/09/16
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