光文社新書<br> 1985年の無条件降伏―プラザ合意とバブル

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光文社新書
1985年の無条件降伏―プラザ合意とバブル

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334043339
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

内容説明

ジャンボ機墜落の衝撃はあまりにも大きく、1985年の夏は、日本中が重苦しい空気に包まれていた。新聞もテレビも、連日、ジャンボ機墜落のニュースで埋め尽くされた。この年は、9月21日が土曜日、22日が日曜日、23日は秋分の日という三連休があった。ここで、やっとひと息つけるという空気が漂っていた。ところが、そこへ、ワシントンから至急の連絡が入ってきた。それは、「日米欧の蔵相と中央銀行総裁が、ニューヨークに集まっている」という驚くべき内容だった。当時の蔵相は竹下登氏、日銀総裁は澄田智氏だ。前日の金曜日は、二人とも、確かに日本にいた。三光汽船の倒産が日本経済に影響が出ないよう、あれこれ、指示をしていたのだ。これが、プラザ合意の幕開けだった―。

目次

2度目の無条件降伏
1985年の日本
日米経済摩擦
1985年8月12日 月曜日
プラザ合意 1985年
円高始まる
円高不況 1986年
孤立する日本 1987年
バブル始まる 1988~89年
『「NO」と言える日本』 1989年〔ほか〕

著者等紹介

岡本勉[オカモトツトム]
ジャーナリスト。神戸市に生まれる。1978年、東京大学経済学部を卒業し、読売新聞社に入社。千葉支局を経て、’83年に東京本社経済部の勤務となる。経済記者として、兜町を取材した後、日銀を担当し、’85年のプラザ合意に遭遇する。’87年からニューヨーク特派員となり、日米経済関係やウォール街を担当する。10月にはブラックマンデーを取材。’91年に帰国し、財務省、経済産業省、農水省、経団連などを担当する。大阪本社への出向を経て、2004年から東京本社メディア局でインターネットを担当し、インターネットサービスのYORIMOを手掛ける。’09年から’17年までテレビ新潟監査役。新聞、インターネット、テレビの三大メディアを担当し、BENsオフィスウルトラを主宰、代表を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

239
このタイトルでなかったら、手に取らなかったかも…。しかし、読んでみたら想像以上に面白かった。「プラザ合意」が、バブルの崩壊→失われた20年(長期不況)の起点となっていたことが、手際よくまとめられよく分かった。この本の最大の魅力は、バブルはなぜ起き、いつからいつまでだったのか? が明解なこと。バブルは正確には1988~89年の2年間だけだった!(正直ビックリ) その波があまりにも大きかったから、多くの人は1996年ぐらいまで続いていたように勘違いしているのだ、という。最終章「日本経済の未来」はがっかり。2020/09/18

獺祭魚の食客@鯨鯢

57
 バブル景気と失われた20年はアメリカの双子の赤字を解消するために意図的にドル安に金融調整したことにより生じた。当時の日米トップはレーガンと中曽根のロンヤス関係でした。はじけることを見越した強引な政策で日本の失われた国富は計り知れない。  ようやく立ち直りつつある中トランプ安倍関係でまた同じ道をたどろうとしている。企業は中国から米国への投資を余儀なくされた。新たな米中という新たな冷戦構造を作り出したのもそっくり。  当時は天安門事件により中国は逆風に晒されていた。今またコロナで…。歴史は繰り返す。

川越読書旅団

29
プラザ合意がバブルのトリガーとなった略説は良いのだが、内容にタイトル程の深みがなくちと残念、、、。2018/04/08

kawa

25
85年のプラザ合意、86-87年の円高不況、88-89年のパブル、90年はじけるバブル、失われた20年。時々の時事ネタと絡めて解り易く書かれている。自分の当時の仕事や家庭上の出来事等と重ねて考えられる。長期的なスパンで経済の流れを掴む初心者向け良書だと思うが、もうちょっと当事者の発言等を深堀りして、何故、無条件降伏になってしまったのかなど、更なる真相に迫ってもらいたかった所も…。2018/06/27

hk

24
1985年といえば…田中角栄が脳梗塞に倒れ中曽根康弘がフリーハンドを獲得。グリコ森永事件が犯人側の一身上の都合によって終結。ジャンボ機墜落事故。阪神がジャイアントキリングで読売をまくって優勝。…など大きなニュースが目白押しだった。その中で埋没してしまいそうな扱いだった「プラザ合意」。これが日本にとって大きな分水嶺となった。本書はこのプラザ合意からバブル崩壊そして現在のアベノミクスに至るまでの推移を、池上彰も冷や汗ものの解り易さで振り返っている。細部にこだわらず大まかな流れを知りたい人にお勧めしたい一冊だ。2018/03/17

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