光文社新書<br> 女子高生制服路上観察

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光文社新書
女子高生制服路上観察

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  • サイズ 新書判/ページ数 226p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334043223
  • NDC分類 589.21
  • Cコード C0263

出版社内容情報

制服作りのプロが、女子中高生の制服の現場調査で見えてくる「何がイケていて何がそうじゃないのか?」を、豊富な経験から披露する

内容説明

膝上スカート、ゆったりニット、ずり下げリボン、裾出しシャツ、“なんちゃって制服”…「だらしない」の一言で決めつけては、現象の本質は見えてこない。ファッションとは常に旧世代への抵抗であり、女子高生たちは「着崩し」により自らのスタイルを創造している。学生服メーカーの研究員として二十年、路上に立ち、直接聞き取り調査を続けてきたフィールドワーカーが、流行の生まれる現場、多感な生徒たちが求めているもの、そして制服採用の裏側まで、十代のユニフォームのすべてを明かす。

目次

第1章 彼女たちはなぜ「膝小僧」にこだわるのか(路上観察が教えてくれる意外な真実;膝小僧にこだわるのは、大人へのコンプレックスから)
第2章 首筋の汗は健康エロス、シャツの汗泌みは×―彼女たちの美意識(チャームポイントになる汗、ならない汗;“見せパン”はエチケット)
第3章 制服は3年間限定ファッション―この見事な着崩しを見よ!(そこまでする!?あっぱれな着崩し法;リボンを大胆に下げる彼女たち;神戸っ子たちが長い丈にこだわるわけ)
第4章 彼女たちの主張を無視したら負け―規制と抜け駆けの攻防(目立つけど目立たない、それが制服の特性;こころに響く制服セミナー;「なんちゃって制服」の考現学)
第5章 面白すぎる制服ビジネス―制服採用のプロセス(細かいニーズに対応できない企業は負け;コンペが業者を鍛える;特大ミニスカートも女ごころのため―採寸事情)

著者等紹介

佐野勝彦[サノカツヒコ]
1951年、奈良県生まれ。1972年、鐘紡(株)入社後、ファッション研究所にて繊維・ファッション系の企画・分析業務に従事。1996年、テイコク(株)(現・株式会社トンボ)創立一二〇周年記念事業「ユニフォーム研究開発センター」創設に参加。以降二十年、ユニフォームの調査研究に従事し、調査報告書「スクーラーレポート」を毎年発刊。2017年、アイトス(株)創立一〇〇周年記念事業「働き方研究所(Job Style & Gear Research)」創設に参加、ワーキングウエア分野の調査研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海月

76
kindle unlimitedにて読了。タイトルからメッチャ気になり読んでみたものの想像してたのとちょっと違う…。ただ作者の並々ならぬ努力はうかがえた。着崩しが悪いかと言われたら自分は個人の自由だとは思うけどね。ただ女子高生も戦ってれば学校も規則と戦い、制服作成会社(採寸する人)も最早戦いですね。 日本人は規則が好きな部族であると思ってるけど高校生だけは義務も責任も中途半端な世代だからこそこの3年間が大事なんでしょう。 しかしタイトルで読むべきじゃぁないね…反省(笑)2021/11/07

佐島楓

61
ちょっと題名を読んだだけでは誤解を抱くかもしれないが、女子高生の制服の着崩しについてきちっと考察した本。この層の考え方を知りたいひとには参考になるはず。個人的には、生徒自身の意識と学校のランクに乖離がある場合に着崩しが起きやすいという点が気になった。この世代のファッションは、自分を模索する中での意識表明だと思っているので、文化としての制服の研究は重要だと感じた。2017/11/19

おかむら

34
制服メーカー(トンボ)で20年間制服の調査研究に従事してる著者による、真面目で楽しい考察本。学校側の思惑VS着崩し(スカートの巻き上げ等)。女子高生は膝が命だそうですよ。後半の新制服受注ビジネスの過程、モデルチェンジ決定からメーカー各社の熾烈なコンペ、校内ファッションショー、在校生投票の心理、受注勝ち取り、採寸のドタバタ、入学式でお披露目までの流れは、ココもっと知りたい! 小説や映画にしたら陸王的に盛り上がりそう!2017/12/24

marumo

27
トンボ学生服社員による女子高生の制服とその着崩し方の考察。いたって真面目。着崩しの目的は高校生らしい若さのアピールとリラックス感の演出だそうで。大人の女性誌の頻出ワード「こなれ感」ってやつですね。余裕綽々で人生楽しんでます~と見られたいのは老いも若きもあなたも私もみな同じというわけです。着崩しの度合いと学校にプライドを持っているかどうかは反比例するそう。底辺校がきばった制服を採用した際の着崩しは物凄く、生徒によれば軽自動車クラスのクセにレクサス乗ってるみたいで恥ずかしい、との事。子どもの方が客観的。→2018/02/20

リキヨシオ

24
奇抜なファッション、日本語を自由に進化させる独特のセンス!男子校出身の自分にとって女子高生達の生態は異文化そのもの!学生服メーカーで女子高生の路上観察を二十年以上続ける著者が述べる女子高生の生態を知り、JK…色々自分の事を考えているだなと感心。そして「学生服メーカー」と「ファッション服メーカー」は似ている様で全然違うのだなと痛感した。大人女性への憧れと劣等感に対して「三年限定のファッション=制服」を若さで活かそうとする女子高生…採寸する制服メーカーと生徒全員に規律を求める学校側…学生制服業界も奥が深いな…2018/11/21

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