光文社新書<br> 風俗嬢の見えない孤立

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光文社新書
風俗嬢の見えない孤立

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  • サイズ 新書判/ページ数 227p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334039844
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0236

出版社内容情報



角間惇一郎[カクマ ジュンイチロウ]

内容説明

手取り40万でも、安心できない。日本の新たなサイレントマジョリティー。「訪れる『40歳』の壁」「断たれるセカンドキャリア」「過熱する『貧困』報道の弊害」「誰にも知られたくないがゆえの『孤立』」「性風俗産業はセーフティネットか?」「なんともいえない『生きづらさ』」…etc.。のべ五〇〇〇人以上の風俗嬢と関わったからこそ見えてきた事実から、風俗業界の「現在」と風俗嬢の本当の悩み事を知り、「夜の世界」の課題とつながる、日本社会の課題を考える。

目次

第1章 「風俗ヤバい」を捨てられない社会
第2章 「夜の世界の俯瞰図」をつくる
第3章 「困っている風俗嬢」はどこにいるのか
第4章 風俗嬢の「セカンドキャリア」
第5章 「同情」するなら「ビジネス」する
第6章 風俗は「セーフティネット」なのか
第7章 「孤立」の要因を取り除くために

著者等紹介

角間惇一郎[カクマジュンイチロウ]
1983年、新潟県佐渡市生まれ。一般社団法人GrowAsPeople代表理事。大学中退後、大手ゼネコンで建築士として働く。埼玉県越谷市でまちづくりのNPO活動をしていた時に会社を退職。二年間、性風俗店に勤めながらキャストの実態調査をする。2012年、GrowAsPeopleの一般社団法人格を取得。東京都荒川区を拠点にする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

90
「過去にとらわれない」。いい響きだと思う。個人のレベルとしてはどうしても他人の過去を探りたくなるものだ、人情だもん。ただ社会のあり方として「過去にとらわれない」ことは非常に重要なことだろう。そもそも風俗のキャストに限らず、刑務所で懲役刑のお勤めを終えられた方、貧困にあえぐ方など社会との接点を保ちにくい人を取りこぼす余裕などあるのだろうか。「人手不足ガー」といっている割には、そういった方々の取りこぼしをしていることに気づかされてた。あくまで数字ベース、ビジネスベースで問題の解決を図る筆者の態度に大いに共感。2017/12/06

どんぐり

76
夜の仕事を引退した後の「風俗嬢のセカンドキャリア支援」を行っているGrowAsPeople代表の角間さんの本。20代、30代を風俗の仕事しかしてこなかった女性に、40代、50代にどんな新しい仕事を手にすることができるのか、この本ではその実態が全く見えてきません。夜の世界の課題は入り口ではなく「出口」にあり、望めば「次」に行ける社会をつくることだというのはわかるが、それは問題提起のみ。元風俗嬢のその後の人生の軌跡を読んでみたいな。2020/12/10

GAKU

49
風俗嬢のセカンドキャリア、昼間の仕事への転職を支援するために、NPOを立上げた男性が書いた1冊。アンケート結果やどこかから持ってきたようなデータで、風俗嬢の実体を述べようとしている。しかし風俗嬢や風俗店の生の声はほとんど書かれていないし、具体的な活動状況、活動結果もどうなのか?薄っぺらな内容で作者の論点、主張にも今一共感が持てなかった。この人本当に5,000人もの風俗嬢に話を聞いたのか?本当に聞いていたら、もっと濃い内容が書けていたのでは?結局NPOを立上げた自分に酔っているだけ? 2018/11/28

きいち

35
トップではない普通の風俗嬢の、次の道へのソフトな移行を支援する著者によるレポート。納得感高い。◇二点共感。支援活動は淡々と持続することを大切にして行うという姿勢。そのための手段としての商売の価値は、普通に商売している自分にとっても、やれることの価値を再確認させてくれる。もう一点は、過去を開示しなくても今とこれからに注目する社会を作りたいというビジョン。過去はこれからやれることを他者に伝えるときに、それが伝わるものにするために使えばいい。◇資格相談の際に出会うことも多い彼女たち。一つの目として参考になった。2017/07/30

えも

20
「ヤバい」世界だとして目を背けてしまう風俗嬢について、彼女等を昼の世界へとソフトランディングさせる支援をしている団体の代表が、その実態と課題解決への道を語っています。もちろんエロい場面は出てきませんよ(笑)▼実際に夜の世界に飛び込んで、サイレントマジョリティを調査であぶり出したその実態は、やっぱりイメージと違っていて、何というか、偏見もっててスミマセンという気分。そして著者が提案する「人の過去を詮索しない社会」には賛成! 日頃から気を付けたいです。2017/09/21

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