光文社新書<br> なぜ戦争は伝わりやすく平和は伝わりにくいのか―ピース・コミュニケーションという試み

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光文社新書
なぜ戦争は伝わりやすく平和は伝わりにくいのか―ピース・コミュニケーションという試み

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  • サイズ 新書判/ページ数 268p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334038687
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0230

内容説明

戦争を起こし、拡大する(1)「権力者の法則」(2)「メディアの構造」(3)「大衆の心理」の「三位一体モデル」の分析を基に、平和を維持するための新たな方法論を模索する。

目次

コミュニケーションから考える「戦争」と「平和」
第1部 戦争のキモチをつくる―三位一体モデル(「権力者」の法則―戦争シナリオのつくられ方;「メディア」の構造―偏向ニュースのつくられ方;「大衆」の心理―群衆マインドのあらわれ方)
第2部 平和のココロをつくる―戦後71年目からの「問い」(これからの「平和教育」を考える;戦後71年目からの宿題)

著者等紹介

伊藤剛[イトウタケシ]
1975年生まれ。明治大学法学部を卒業後、外資系広告代理店を経て、2001年にデザイン・コンサルティング会社「asobot(アソボット)」を設立。主な仕事として、’04年にジャーナル・タブロイド誌「GENERATION TIMES」を創刊。’06年にはNPO法人「シブヤ大学」を設立し、グッドデザイン賞2007(新領域デザイン部門)を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リキヨシオ

40
平和とは戦争がなくて世が安穏である事。恐怖や死など強烈な印象の「戦争」に比べると曖昧になる「平和」。多くの人が平和を望んでいるのに世界で戦争がなくなったことはない。戦争をしたい権力者と図らずも戦争を宣伝するメディアにいつの間にか戦争を受け入れ拡大させる大衆心理。戦争の裏には必ず政治的な意図とプロパガンダが存在する。「戦争は絶対だめ」という教育だけではなく「どうして戦争が起きるのか・どうやって戦争を繰り返さないようにするのか」という教育も必要。育った国の歴史によって個人の平和へのイメージは異なるので難しい。2015/09/19

壱萬参仟縁

36
ガルトゥングは、Positive peace。安倍晋三は、Proactive Contributor to Peace(23頁)。プロパガンダ:特定の思想や考え方へ誘導する意図を持った宣伝行為(48頁)。噂の公式:R(噂)=I(重要性)×A(あいまいさ)で、オールポートが提唱(161頁)。日本ではあり得ない、ドイツ・ポーランド間の教科書対話の成功。独仏共通教科書策定に結実したという(192頁)。2015/12/06

はづき

24
プロパガンダやメディアの話も興味深かったけど、「平和のココロ」をつくるでの教育の話が勉強になった。 日本では戦争体験者から、戦争体験の話を聴くことが、平和教育として多いけど、アウシュビッツでは、体験していないものがどう語るかが研究されてて、現在とつなげて語られる。“戦争はゼッタイだめ”では、思考が停止してしまう「どうして戦争が起きたのか」「どうやって戦争を繰り返さないようにするのか」の問いに返答することは、学ばないと、考えないとわからない。確かに。2015/09/15

ふろんた2.0

22
戦争のきっかけは権力者によるものかもしれないが、メディアの報道、大衆の心理によって戦況も変わる。平和を維持するためには正解のない問いに答えを出さなくてはならない。2015/09/14

Nobuko Hashimoto

21
大変興味深かった。著者はメディアやコミュニケーションのプロ。戦争や平和に関する情報の伝わりかた、受け止めかた、伝え方について知り、考えるのに良い一冊。事例と理論の割合もよく、読みやすい。平和教育のあり方を考えるのにも参考になる。先日読んだティモシー・スナイダー『暴政』と併せておすすめしたい。2018/12/12

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