光文社新書<br> シングルマザーの貧困

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光文社新書
シングルマザーの貧困

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  • サイズ 新書判/ページ数 262p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334038274
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0236

内容説明

現代日本の社会制度は、戦後の高度経済成長期に普及した「標準家族」像によって設計されており、そこから外れてしまったものたちには険しい壁が待ち構えている。「家族」から抜け出し「シングルマザー」となつた6人の実例から、ここに凝縮される日本の社会保障制度、雇用慣行、家庭生活それぞれの抱えている問題をあぶりだす。

目次

第1章 シングルマザーの貧困問題
第2章 離婚貧国・日本―豊かな国の貧しい社会政策
第3章 近代家族の矛盾
第4章 シングルマザーの「時間貧困」
第5章 選択的未婚の母
第6章 根強い日本の文化規範

著者等紹介

水無田気流[ミナシタキリウ]
1970年神奈川県相模原市生まれ。詩人、社会学者。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。立教大学社会学部兼任講師。2013年から朝日新聞書評委員をつとめる。詩集『音速平和』(思潮社)で中原中也賞、『Z境』(思潮社)で晩翠賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

77
この国で子供を作って育てるのはリスクが多すぎて良くない。そう実感させられる一冊。ハッキリ言って若いうちの勢いで大胆な行動の結果でしか不可能。冷静に考えてここまで家族規範に忠実に理想の母親規範を実現でき、かつ労働生産人口としての期待も背負い、かつ戸籍制度、教育費の私的負担、自己責任となれば見境なく子供を産むという選択は足がすくむ統計、数字の数々。男にも子供が産めたら膠着する議論も交渉しやすいのにな。統計から個人単位、国単位の価値観が見える(オランダはおもしろすぎ)。補足だが取り上げ事例が稀少例すぎる2015/04/27

GAKU

62
具体的なデータと実例、インタビュー等でシングルマザーの実態がよく分かる。単に社会的マイノリティの弱者でしょう?と済まされる問題では無いと思う。もっと国も本腰を入れて、救済する手立てを考えて欲しい。 2017/08/01

ヒデミン@もも

40
水無田気流さんの文章は読みやすくて、難しい統計の分析もインタビューを交えての解説なので理解しやすい。印象に残ったのはあるシングルマザーの言葉「行政の支援は『一生かわいそうな人でいていいんだよ』と言われているようで使いにくい〜 ちょと助けてくれたら、自力で上に行けるという人間にちょうどいい支援が行政にはないと思う」 胸が痛かったのは子どもの家族観。『日本社会は働き自活する「誇り」を与えてきたか』2016/06/03

さなごん

28
図書館本。気になった部分は以下のとこ。「今」呼んで「今」来てくれる手助けが欲しい。「子どもの貧困」自体への無関心。行政の支援は「一生かわいそうな人でいていいんだよ」と言われているようで使いにくいんです。家計責任と家庭責任のジレンマ。時間の貧困。「普通の母」基準が高すぎる。2015/05/21

スノーシェルター

27
自己責任と言われてもしかたないのかもしれないけれど、離婚しようと思って結婚したのではない。子供を育てるために働かなければならないのに、子供がいるから働けない。子育てをしにくい国。書いてあった例は本当に貧困とは言えないので、モヤモヤしたけれど、本当に貧困で困るのは子供。2015/04/28

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