光文社新書<br> 現代アート経済学

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光文社新書
現代アート経済学

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  • サイズ 新書判/ページ数 245p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334038052
  • NDC分類 701.3
  • Cコード C0270

内容説明

アートは経済や政治と密接に関係している―。そしていま、世界の国々は文化政策に多額の予算を割き、芸術分野の対外発信事業に力を入れている―。それはなぜか。「経済的な都市おこし」を目的としたヴエネツィア・ビエンナーレに代表される大規模国際展、経済動向を色濃く映し出す「アートフェア」やアジアのオークション事情、さらにはギャラリストやキュレーターといった「時代を動かすキー・プレイヤー」の動きから、美学や美術史の観点では語られることのない、「現在進行形・アートの見方」を包括的に示すとともに、日本の文化的プレゼンス向上に向けたヒントを探る。

目次

第1章 アートの経済力と政治性
第2章 アートが地域の鍵を握る
第3章 アートフェアの時代
第4章 過熱するアジアのオークション
第5章 時代を動かすキー・プレイヤー
終章 経済は文化の僕―日本文化の過去・現在・未来

著者等紹介

宮津大輔[ミヤツダイスケ]
1963年東京都出身。アート・コレクター、京都造形芸術大学客員教授。一般企業に勤めながら、収集したコレクションやアーティストと共同で建設した自宅がデリム現代美術館(韓国・ソウル)での展示を始め、国内外で広く紹介される。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会議」委員、“WONDER SEEDS”(トーキョーワンダーサイト)2010~14年審査員他を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六波羅

17
アートを経済の側面から見た良書。文章も平易で、アート用語の羅列ということはないので安心して読める。アジア、特に中国のアートマーケットでのパワーは脅威だ。オークションハウスの年間売り上げを見れば、1、2位のクリスティーズ、サザビーズは不動にしても、ベスト10のなかに中国が6社もランクインしている。次はアーティスト側からみてみよう。アーティスト別年間落札合計額トップ10でウォーホール、ピカソ、リヒターらを抑え、中国人アーティストが1、2位が独占しているまさに、アジアの時代なんだろ。2014/10/12

のぎへん

10
産業としてのアートを簡潔に説明した本。アーティスト、ギャラリスト、批評家、キュレーター、コレクター。莫大な経済効果を生むイベント、投機としてのコレクション。作品の価値が、個々の主観だけでなくカネを媒体として共有されることによって、アートの発展が促進されるのだとわかった。そのうちヴェネツィア・ビエンナーレに行ってみたい。2016/05/16

Takaaki Sasaki

9
3年間積読していた本なのだが、とても面白かった。香港や北京をはじめ、アジアのアート市場が今とても盛り上がっていることがよくわかる。それに引き換え我が国はかつてバブルの時に美術品を買いあさっていたのが信じられないくらいアート市場が停滞してしまっている。それでも希望がないわけではなく、バブル時代に購入したものも含めて日本の西洋の近代美術の集積は決して無駄になっておらず、他のアジア諸国へ積極的に貸し出していくことなど活用策をとるべきとの提言には強く共感した。2017/05/01

Kumisuke92

7
現代アートの世界で、香港・シンガポール・インドネシア、そして、特に中国の存在感が増している。別な本で隈研吾も中国のダイナミズムと日本の消極性・閉塞感を指摘していたこととあわせて考えると、中国が経済発展と時を同じくしながら文化的な影響力も強めていることは否定しようがないだろう。一方、直島・犬島などの取り組みの先進性は日本が誇れるものだと言う。瀬戸内海のように、それ自体が美しい場所の土地の力をアートと融合させる試みは、変化に富む日本の風景だからこそ可能なのかもしれず、そこに観光資源として投資する価値を感じた。2015/12/27

Koki Miyachi

5
アートコレクター宮津大輔氏による社会・経済側面から見た現代アート考。アートが持つ経済力や政治性、地域活性化の起爆剤としての力、アート取引の場として影響力が大きくなったアートフェア、オークション、時代をリードするキー・プレイヤーたちなど。アートコレクターとしての経験と人脈なくしては知り得ない知見が惜しみなく紹介されている。先行する欧米や、近年台頭してきたアジアの現代アート環境と比較して、小さな日本のマーケット、革新性に欠ける文化施策など課題を踏まえながら、日本の文化的プレゼンス向上に向けた展望も語っている。2017/06/27

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