光文社新書<br> 体内時計のふしぎ

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光文社新書
体内時計のふしぎ

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  • サイズ 新書判/ページ数 210p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334037765
  • NDC分類 491.3
  • Cコード C0240

内容説明

ガンや糖尿病などの現代病の原因は、「遺伝的要因」と「環境的要因」に大別できる。特に多様化する現代疾患は、環境的要因による影響が大きいと考えられている。この環境的要因の大きな一つとして、本書では現代特有の時間的環境と体内時計の関係に着目する。「体内時計」とは、体の種々の機能や現象において、約24時間のリズムを発生させる生体機能を指す。最近、この体内時計と健康との関係が次々と明らかにされ、注目を集めている。病気のリスクを高める「24時間社会」に生きる私たち現代人は、どうすれば心身の健康を保つことができるのか。最新の研究成果から、個々人が自分の身を守るためのヒントを示す。

目次

第1章 体内時計と現代病(医学ははたして無力なのか;自然の中で生きるための最適化されたヒトの体;急激な環境変化が病気の原因 ほか)
第2章 体内時計が関係する病気(病気と体内時計の関係を示すための研究方法;どうしてマウスやラットで研究をするのか;体内時計と睡眠障害 ほか)
第3章 体内時計で病気を予防する(光と食事のタイミング;健康的な昼夜逆転生活は可能か;体内時計の「微」調節のしくみ ほか)

著者等紹介

明石真[アカシマコト]
1973年北海道旭川市生まれ。国立大学法人山口大学時間学研究所教授。’97年、京都大学農学部卒業、2002年、京都大学大学院理学研究科博士課程修了。京都大学大学院生命科学研究科学振研究員、大阪バイオサイエンス研究所学振研究員、佐賀大学医学部循環器内科助授などを経て現職。専門は時間生物学、分子生物学。生物の体内時計や、その本体である時計遺伝子の研究を行っている。’10年、日本時間生物学会学術奨励賞、’11年、文部科学大臣表彰「科学技術賞(理解増進部門)」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

haruka

22
遺伝子は数百万年かけて進化する。私たちの体内時計遺伝子も当然、太陽に合わせて機能するよう何百万年もかけて設計されている。決して健康的な「夜勤」は存在しないし、夜型はガンや鬱を引き起こす。早朝4時に紫外線を当てたら、夕方4時に紫外線を当てた場合の2倍以上も皮膚ガンになりやすい。乳癌や前立腺癌も。体内時計がズレると昼の紫外線、食事、運動やストレスで生じるDNAの傷が、効率良く修復できない。夜のネット利用も病・鬱を引き起こす。ネットが一般人類の前に姿を現して約20年、影響が出て対策されるのは数十年後…?怖い。2023/08/12

チャー

13
体内時計の仕組みと生活リズムについて解説した本。文明の発達で昼夜問わず活動ができるようになった現代では人体が本来持つ性質に合わない部分が多々が生じていると警鐘を鳴らす。最も影響が大きいのは光と体の各種機能の働きとの関係で、基本的には日の出とともに活動し日の入りで休むことが良いようだ。そうは言っても現代社会では業務上不可能でもある場合があるという点を踏まえた上で、著者が独自の緩和方法を提案しておりなるほどと感じた。体内時計と活動時期のズレは時差ボケと同じ状態。平日と休日の生活リズムの落差を減らすことが大切。2022/10/21

わえ

7
太陽光の重要性を認識し、続いて体内時計についても学ぼうと思って読む。慢性的な時差ボケ(極度の夜型・朝方生活による)が現代病を生んでいることを知った。確かに白熱電球が発明され、蛍光灯が普及し、夜間もずっと明るい時代になってきてから、多様な病気が増えてきているのかもしれない(色んな因子があるであろうが)。室内に長時間居続けても問題ない現代だからこそ、意識的に太陽光を浴びることが病気の予防になると思った。時間遺伝子というものがあり、1個1個の細胞が時間周期を認識していることはよく知らなかったので勉強になった。2018/12/31

HALI_HALI

5
1879年にエジソンが白熱電球を発明して以来、人間は日没後も働き続けていた。そうした夜型生活へのシフトによって生じた体内時計の狂いは人類の身体、精神に様々な悪影響を及ぼしてきたと主張する筆者。日々の体内時計を調整するのに重要なのは朝陽を30分浴び、朝食をしっかりと摂ること。日々の正しいリセットが無くては人間が本来有する抗ガン機能などが十分に発揮されない。また、日本でインターネットが飛躍的に普及した2000年以降に気分障害患者が増えるなど、興味深い指摘もあり。2017/07/16

ジュリ

4
体内時計の乱れと、糖尿病、うつ病、高血圧、認知症などが関係していて、しっかり眠ることが健康につながる。眠るのが遅くなってしまうことがあるけれど、もっと早く寝ようと思った。2018/05/15

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