講談社選書メチエ<br> 哲学するベートーヴェン―カント宇宙論から“第九”へ

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講談社選書メチエ
哲学するベートーヴェン―カント宇宙論から“第九”へ

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065396704
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0310

出版社内容情報

「われらが内なる道徳法則と、われらが上なる星輝く天空! カント!!!」
1820年、49歳のベートーヴェンは筆談用のノートにこう記した。《第九》初演のおよそ4年前にあたる。ここに引用されているのは、ほかならぬカントの『実践理性批判』の結語の一部だが、少しアレンジされている。そのアレンジは、なぜ生じたのか。そしてベートーヴェンのこの感激は、何を物語るのか――。その問いは《第九》に込められたベートーヴェンの思いへとつながっていく。
若き日にはボン大学で講義を聴講していたこともあるベートーヴェンと、彼を取り巻く文化的・社会的文脈から《第九》を生んだドイツの時代精神を描き出す意欲作!

ベートーヴェン(1770-1827)が生きた時代のドイツ語圏には、ゲーテをはじめヘーゲル、シラー、フィヒテ、シェリングと綺羅星のごとき知性がいた。そのなかでひときわ大きく強い輝きを放ったのが、巨星イマヌエル・カント(1724-1804年)である。
天文学と神学、そして音楽がまだかろうじてつながりを保っていた18世紀後半にあってカントの哲学は、ベートーヴェンの音楽にも大きな影響を及ぼした。哲学と音楽、それぞれの領域でドイツを代表するといっても過言ではない二人が、これほど近接した時を生きたことにこそ、《第九》誕生の秘密はあった。
若き日、ボン大学で講義を聴講していたベートーヴェンに遡り、やがて訪れる「苦悩を突き抜けて歓喜へ」と至る道筋を追いながら、有名無名さまざまな人的・知的交流の網の目を丹念に浮かび上がらせることで「知の歴史」を描くこれまでにない試み。

【本書の内容】
プロローグ 
第1講 啓蒙都市ボン
第2講 ボン大学の教授たち(その1)
第3講 ボン大学の教授たち(その2)
第4講 皇帝カンタータ
第5講 歓喜に寄す
第6講 無限と宇宙
第7講 シラーとカント
第8講 危機の時代
第9講 歌劇《レオノーレ》
第10講 苦悩を突き抜けて歓喜へ
第11講 カント宇宙論に挑む
第12講 会話帳をめぐる問い
第13講 星空のエチカ
第14講 第九交響曲
エピローグ 思想史の星図における第九交響曲                                                                                                          

内容説明

「われらが内なる道徳法則と、われらが上なる星輝く天空!カント!!!」―一八二〇年、四十九歳のベートーヴェンは、そう書き記した。《第九》初演のおよそ四年前のことである。引用された『実践理性批判』の結語に加えられたわずかな変更と、この大いなる感激は、何を物語るのか。はたして哲学は音楽に影響をもたらしたのか。ベートーヴェンと、彼を取り巻く文化的・社会的文脈から《第九》を生んだドイツの時代精神を描き出す!

目次

第1講 啓蒙都市ボン
第2講 ボン大学の教授たち(その1)
第3講 ボン大学の教授たち(その2)
第4講 皇帝カンタータ
第5講 歓喜に寄す
第6講 無限と宇宙
第7講 シラーとカント
第8講 危機の時代
第9講 歌劇“レオノーレ”
第10講 苦悩を突き抜けて歓喜へ
第11講 カント宇宙論に挑む
第12講 会話帳をめぐる問い
第13講 星空のエチカ
第14講 第九交響曲

著者等紹介

伊藤貴雄[イトウタカオ]
1973年、熊本県生まれ。創価大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(人文学)。マインツ大学ショーペンハウアー研究所客員研究員等を経て、創価大学文学部教授。東洋哲学研究所研究員。専門は哲学、倫理学、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

101
カントの46年後に生まれたベートーヴェン。日記の中にカントの文章の抜粋もあり、ベートーヴェンがカントの影響を受けていたと論証したい著者。偉大や崇高という二人の理念は共通し、更に、カントの倫理学、シラーの美学、ベートーヴェンの音楽が三角形を為すという仮説は美しい。でも、ベートーヴェンの不協和音はカントの非社交的社交性で、ハイリゲンシュタットの遺書はカント倫理学だという解釈は本当だろうか。啓蒙主義の雰囲気の中で紡がれたベートーヴェンの音楽は、殊更カントを経なくても、十分に説明ができるように思えるのだが…。2025/06/28

おだまん

11
カントはやはり難しい、が、今まで何も考えずにベートーヴェンを聴いてきた、ということは理解。第九だけではなく、レオノーレやミサソレなどの宗教曲の解説にも触れられていてよかった。2025/07/12

たこらった

2
わたしにとって第九というのはドジャーズの大谷くんがHRを打ってダイヤモンドを一周するときの音楽。ちゃんと聴いたものではなくCMやヴァラエティ番組で効果音的に使われていたやつが単純な嬉しい連想で耳垢的に再現されるだけのショーモナイ反射である。シラーの原詩など全く理解していない。だから時代精神といわれてもなあ…。影響の詮索というのは極めて受容側の便宜なのだとつい思いたくなる。「単なる理性の限界内の宗教」第二版補注の引用にある“快活な気分”はスプラッシュ・ヒット。ネーフェはイルミナティボン支部の責任者だったか。2025/07/17

Go Extreme

1
https://claude.ai/public/artifacts/6b6c9a5c-cbdc-4c61-9dc5-cba7e9dbc66b 2025/06/13

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