内容説明
’46~’67年の“上巻”に続き、’68年から亡くなった年の’89年の作品を年ごとに1話ずつ掲載。『火の鳥』『ブラック・ジャック』『アドルフに告ぐ』、そして未完となった『グリンゴ』『ルードウィヒ・B』『ネオ・ファウスト』などの代表作が味わえる豪華な一冊。死のテーマに挑んだ『火の鳥』『ブッダ』も圧巻。
目次
空気の底 野郎と断崖
火の鳥 鳳凰編
きりひと讃歌
ライオンブックス 百物語
ブッダ
ブラック・ジャック―アナフィラキシー
三つ目がとおる―めおと岩がくっついた
雨ふり小僧
ユニコ―ふるさとをたずねて
メタタルフォーゼ―聖なる広場の物語〔ほか〕
著者等紹介
手塚治虫[テズカオサム]
1928年、大阪府豊中市生まれ。さまざまな新しい表現方法で日本のストーリー漫画を確立、現代につながる日本の漫画表現の開拓者かつ第一人者。また、我が国初の連続TVアニメーション「鉄腕アトム」を制作するなど、アニメーションにおいても偉大な足跡を残した。’46年のデビュー作『アマチャンの日記帳』以降、数々のヒット作がある。’89年、没。現在もその作品は、映画や演劇、文学など、あらゆるジャンルに影響を与え続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fu
21
後編は「火の鳥」「きりひと賛歌」「ブッダ」「ブラックジャック」「アドルフに告ぐ」等掲載。「ガラスの地球・・」で、ブッダのような善人性を描くより、人の性悪な性質をえぐりだすほうが好きと手塚氏本人が語っているが、後期にはそれが特に強く表われているように感じられた。ゲーテの「ファウスト」を下敷きとした作品を3作品も発表している。人の愚かさを踏まえてそれでもなお人間が愛おしい、と語る手塚氏らしさが伝わる。2016/09/25
出世八五郎
16
クロニクル=Chronicle_→年代記または編年史は、出来事や事件を年ごとに記述した歴史書のこと。・・・本書は上下巻の内の下巻に当たる。1968~1989の期間の作品を各一話紹介している。それが消化不良そして不満につながる。神が存命ならばこのような書物の出版を許したのだろうか?“きりひと賛歌”を読みたく図書館検索したがこれしかなく、中には続きを読みたいと思う作品もあったが、ほとんど興味を引かず。編集の問題。拾い物は“雨ふり小僧”だった。このような小品は今後これから先、お目にかかれないと思う。2016/12/30
ふろんた2.0
13
描いた時期による絵のタッチにあまり差がないね。2015/04/09
bittersweet symphony
2
11年10月/11月発売。膨大な量の手塚治虫(1928-89)作品を年に1作ずつピックアップ、さわりだけを読ませる形のクロニクル。知らない人はいないあれこれから、個別入手には多大な費用がかかるレア物最初期・最晩年作品まで。手塚治虫で検索するといまだに毎月結構な量の新刊本が出ている。いいことなのか悪いことなのかわかりません。2012/03/30
のりすけ
2
手塚治虫を読み続けてる人には「ああ、この漫画覚えてる!」となるものの、初心者には不親切。これをきっかけに手塚ファンには…ならないだろうなぁ…。2013/11/26