光文社新書<br> 南アジア 世界暴力の発信源

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光文社新書
南アジア 世界暴力の発信源

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334035341
  • NDC分類 302.25
  • Cコード C0225

内容説明

インド、パキスタン、アフガニスタンを中心とした南アジア地域の不安定の背景には何があるのか―。近代国家が成立するまでの歩み、複雑な民族問題、周辺諸国やアメリカの思惑を辿りながら読む、国際情勢の行方。

目次

第1章 民族の博物館、アフガニスタンを読む(不安定な国家;かなえられない夢;「タリバン」という名の下に;インドの影響力)
第2章 悲劇の国、パキスタンを読む(矛盾を抱える国家;国際社会の懸念;九・一一後の劇的な変化)
第3章 アメリカの思惑がもたらしたもの(イスラム国家の創設;イスラム急進思想の発信地)
第4章 南アジアの大国、インドの行方(近代国家の枠組み;経済発展の陰で;毛沢東主義、イスラム過激派、ヒンドゥー過激派)
第5章 日本が果たすべき役割は何か(インドと日本、深まる交流;平和的関与)

著者等紹介

宮田律[ミヤタオサム]
1955年山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専攻はイスラエル政治史および国際政治。現在、静岡県立大学国際関係学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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可兒

3
新書の常としてタイトルで煽っただけの本が大多数の中で、この人は堅実に「脅威」の原因を述べている。中東だけ危険を言いたてる論者が欧米や日本に多いが、他の地域から目をそらしているだけと気づいているのかどうか。西サハラからフィジーまで、圧制と新興国の陣取り合戦は終わらない。そしてその中でも南アジアが、いっとう大きな火薬樽なのは確定的に明らか2010/08/30

チコちゃん

2
南アジアそれぞれの国を外観しつつ、その関係性を紛争という視点で説明した本。南アジアでの二国間関係だけでなく、多国間関係をも示した点や、著者が現地で聞いた声も少し紹介されていた点は、新たな視点を得られたので収穫。南アジアと中東周辺の地図を見ると、アフガニスタンが、宗教的・政治的に複雑な地理にあるのがよくわかる。国自体の復興を進める以上に、関係各国で協調していかないと暖簾に腕押しではないのかと感じた。とりあえず、オバマ大統領が軍の2016年完全撤退を表明したけど、どうなるんだろう…。1732014/05/28

PYRRHUS

1
アフガンとインドとパキスタンの近代史。冷戦中の武器輸出と民族・宗教的な対立関係という火種が反応することで虐殺やテロが起きている。南アジアの安定を臨む国々は武力・軍事でテロを抑えこむのではなく、インフラ整備などによって国の安定を図らないといけない。新書だけあってわかりやすくまとめてある。欲を言えば年表は国ごとに分けるのではなくて3国を並べてくれたほうが各国間の関係・干渉が分かりやすいかと。「BJP」と「人民党」のように同一の固有名詞に違う名称を使用していたが、使い分けが不明。2013/05/24

兵衛介

1
現在進行中のアフガニスタン情勢を理解するために読む。アフガニスタン、パキスタン、インドという南アジアの鍵となる三国の近現代史をおさらいし、現在の情勢を分析している。世界の火薬庫は中東だけではない。南アジアも劣らず危険である。2010/02/10

壱萬弐仟縁

0
インドとパキスタンはカシミール問題で敵対関係にある。「分離独立は数百万人にももぼる難民をパキスタン・インドにもたらし、独立後もムスリムとヒンドゥー教徒の殺戮の応酬」(62ページ)である。宗教対立。インドの貧困問題の実態は、2005年時点で4億人が1日1.25ドル以下(152ページ)という。なかなか、3人に1人の割合での絶対的貧困が根深いのである。インドの電力も日本のような原発になってしまっては、もうどうにもならないと思う。日本の教訓を生かした経済発展の道を歩んでもらいたいが、現実は格差や人口爆発で大変だ。2012/07/29

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