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光文社新書
女ことばはどこへ消えたか?

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  • サイズ 新書判/ページ数 341p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334034115
  • NDC分類 814.9
  • Cコード C0281

内容説明

二〇〇七年現在、女のことばと男のことばは、見分けがつかないくらい接近し、似たものになってきている。一〇〇年前の明治、東京山の手。「よくってよ。知らないわ」「歩きます」「ほゝゝ可笑しいでせう」女の使うことばには、必死で思いを伝えようとする生き生きとした意思が反映されていた。一九〇八年の『三四郎』を手始めに、江戸のさまざまな年齢、階層の女たちのおしゃべりを綴る『浮世風呂』、室町時代の女房ことばの工夫まで、各時代の女性たちが何を伝えようとしてきたのか、それらを表わすことばはどう変化し、受け継がれていくのかを、時代を遡り詳細に検証する。

目次

はじめに「ちげーよ」と「おひや」「おかか」―共存の不思議、それこそ現代日本語!
第1章 一〇〇年前、漱石『三四郎』の女ことばから
第2章 二〇〇年前の『浮世風呂』の女ことば―『三四郎』および現代との距離を計りつつ(『浮世風呂』―銭湯に花咲く江戸の女たちのことば;少女のことば ほか)
第3章 「おことば」「もじことば」のルーツを遡る(『三四郎』『浮世風呂』の“おことば”;女房ことばの歴史(一)婉曲語法史から見た「女房ことば」 ほか)
第4章 『三四郎』より一〇〇年後、現代女子学生の言語実態と言語感覚(中性化している若者のことば;二〇〇〇年代の「若者ことば」 ほか)
第5章 女ことばの一〇〇年“まとめ”(昭和の女ことば―女優田中絹代さんのことば/『斜陽』のことば;ニューハーフのことば―現在、最も女らしい女ことば ほか)
おわりに 未来へ向けて―女であり、人間であることの表現史

著者等紹介

小林千草[コバヤシチグサ]
1946年生まれ、京都育ち。’72年東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。’85年佐伯国語学賞、2002年新村出賞受賞。東海大学文学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てながあしなが

3
新書という判型ではあるものの、中身が硬派すぎる2025/04/07

2
ゼミの教授にすすめられて。「母親や祖母など前世代の影響の中でことばを覚え、学校教育や社会の動きの中で二十年、四十年、六十年の表現のつみかさね(表現史)が、その人のことばをかたちづくっていく。『女であること』に重点を置く人は『女らしいことば』をより求めるであろうし、『人間であること』な重点を置く人は、『男性とかわりないことば』を求めるであろう。また同じ人にあっても、『女であること』に重点を置く時期と、『人間であること』に重点を置く時期とがあり、両者の色合いは微妙に異なることも予想される」「やさしい心はやさし2013/10/23

はるゆき

1
言葉は変化していくという前提のもと、言葉を「選ぶ」力は持っていたいと思った。2014/06/26

kosugi

1
普及率が低かった「〜な人」は (昔ながらの?) オタク文化圏で使われてる印象.2013/12/29

わたぼこ

0
高校時代に読んで、日本語の面白さに目覚めた。若者ことばってよく批判的に見られるけど言葉は時代とともに変化していくことは必然だと思う。んでもって、かつての日本語を振り返って、懐かしんだり美しいと感じたりするのもまたいとをかし。

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