光文社新書<br> リピーター医師―なぜミスを繰り返すのか?

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リピーター医師―なぜミスを繰り返すのか?

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  • サイズ 新書判/ページ数 269p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033118
  • NDC分類 498.12
  • Cコード C0247

内容説明

日本には、同じようなミスを繰り返して患者を死に至らしめたり障害を残したりしながらも、何の制裁も処分も受けず、反省もせず、研鑽も積まず、診療を続ける医師(リピーター医師)たちがいる。しかし患者の側には、自分の主治医の過去を知る方法はない。著者は、数々の訴訟を手掛ける中で、偶然にリピーター医師の存在を発見し、平成15年元旦、リピーター医師放置についての国家賠償請求訴訟を提起した弁護士である。多くの被害例を扱う中で、日本の医療のお粗末な現状を目にし、被害者を法廷で個別に救済するだけでは足りないと思うに至った。本書では、その闘いの経緯から、リピーター医師問題の本質をとらえ、ミスを放置する厚生労働省、医師会、保険会社、大病院などの問題点を問いかける。また、医療ミスに遭わないためにはどうしたらよいかもアドバイスする。

目次

プロローグ 「リピーター医師」との出会い
第1章 リピーター医師の誕生
第2章 リピーター医師はなぜ医療を続けられるのか
第3章 「大病院」は安全か
第4章 改ざんされるカルテ
第5章 鑑定について
第6章 リピーター医師「国家賠償訴訟」へ
第7章 リピーター医師から身を守るために
エピローグ 三人目のリピーター医師との出会い

著者等紹介

貞友義典[サダトモヨシノリ]
1952年岡山県生まれ。東京大学法学部卒業。東京弁護士会所属弁護士。医療事件を中心に弁護士業務を行う。2003年、リピーター医師放置国家賠償請求訴訟を代理人として提訴。「陣痛促進剤による被害を考える会」「リピーター医師をなくす会」「東京女子医大被害者連絡会」などに顧問として関与。医療の質の保証を求めて、医師免許制度の運用の改善、免許更新制度の採用などを主張している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GOTI

1
☆☆★コロナ禍で医療崩壊が危惧されている。懸命に治療にあたる医療従事者が数多くいるなかで、このような書物をてにすることに若干の後ろめたさは否定できない。リピーター医師とは医療過誤を繰り返す医師のこと。十数年前の時点では厚労省や日医は医療過誤を犯した医師のデータベースを持たず、医師免許のはく奪などの処分を行っていなかったため、ミスを繰り返す医師の数が五百人の超えていた。15年以上前に出版されたものなのでデータは古く、状況が変わっているのか否かは不明です。改善されていることを期待するばかりです。2021/01/18

キムチ27

0
古今東西、「医師」は最も権威があり、崇高な職業とされてきたからこそ「白い巨塔」のドラマが今でも医療界の代名詞になっている。筆者は医療ミスでの辛い原体験を持ち、今でも弁護士として最前線の弁護士。コンパクトながらよくまとまってかなりの内容を盛り込んでいる。入門書というより、現実的に誰しも慄然とするようなレベルまでのもの。情報社会とはいえ、専門的、特化していく社会で働く、過ごす傾向になってくるとこういった問題は「人ごと」と思いがち。だが、分娩、高齢事故をはじめ、いつ誰が遭遇しても不思議はない問題と思った。2012/07/26

解熱

0
医療の忙しさについては頻繁に取り上げられているので理解していたが、医療の厳しさについてはこの本で初めて思い知らされた。医療事件で患者側に立つ弁護士の視点で綴られている。2012/02/24

クミコ・ロッテンマイア

0
ミスを連発する医師に何らかのペナルティを、という本。主張はもっともだが、政治が動くのはいつになるのだろう。2009/06/09

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