内容説明
本書では、日々の生活に転がっている「身近な疑問」から考えはじめることで、会計の重要なエッセンスを学んでいきます。いわゆる「会計の入門書」ではありません。細かい財務諸表はひとつも出てきませんし、専門用語もそれほど多くはないので、気を楽にして、ひとつの読み物として読んでみてください。
目次
1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?―利益の出し方
2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎―連結経営
3 在庫だらけの自然食品店―在庫と資金繰り
4 完売したのに怒られた!―機会損失と決算書
5 トップを逃して満足するギャンブラー―回転率
6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?―キャッシュ・フロー
7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい―数字のセンス
著者等紹介
山田真哉[ヤマダシンヤ]
公認会計士。1976年兵庫県神戸市生まれ。大阪大学文学部史学科を卒業後、一般企業を経て、公認会計士二次試験に合格。中央青山監査法人/プライスウォーターハウス・クーパースを経て、現在インブルームLLC代表。元・日本公認会計士協会会計士補会会報委員長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
387
おもしろかった。本当に会計に縁がない人でも、会計の考え方を身近な例を用いてすごーーくわかりやすく教えてくれる本。難しい専門用語は使わず(なにしろ、損益計算書や貸借対照表が出てくるだけで注意書きがされるレベル)、とっつきやすい。単に企業の会計だけではなく、個人の家計レベルで会計の考え方を取り入れたお金の管理、買い物をする際の考え方も教えてくれていて、タメになる。ただ、kindle版の場合、小見出しが本文とまったくおなじフォントでわかりにくいのが玉に瑕。2017/10/26
馨
273
難しそうと思って読まず嫌いしていましたが読んでみるととてもわかりやすかったです。さおだけ屋の謎もわかってスッキリ。
Miyoshi Hirotaka
197
会計は、「人間の精神が産んだ最高の発明の一つ」と文豪ゲーテが小説の中で登場人物に言わせている。利益や資本は目には見えないが数字になると見えるようになる。また、つなげたり、違った角度から見たりすると物事がシンプルでわかりやすくなる。会計はどうすれば物事を的確にとらえることができるようになるのかということにチャレンジしている学問だ。必要なスキルは加減乗除だけ。数学で挫折した苦い経験があってもハンディにならない。会計は身近な疑問に答えてくれるのである。さおだけ屋から宴会の幹事まで、あらゆるものが教材になる。2014/04/02
やすらぎ
185
会計が苦手な人でも興味を持たせてくれる、公認会計士の本です。タイトルのさおだけ屋、誰しもやっていけてるの?と思ったことがあるかも。読んで納得しちゃいました。住宅地にあるフランス料理屋がなんで潰れないの?商品を完売したら怒られた!…お金を稼げる人の視点って凄いですね。手品みたい。種が分かればなるほどとは思うけれど、自分ではできないのです。百円の商品を買うときに十円安いものを探すよりは、千円の商品を買うときに百円安いものを探す方が効率はいいですよ…。そこは活かせそうですが、私、起業とか経営は向いてないです…。2020/08/16
ykmmr (^_^)
184
今や、何処でも買える『さおだけ』。しかし、本当に『竿竹屋』は絶対になくならない…。さおだけ屋だけではなく、ある一定のなくならない商業施設に書かれている本。まずは、『利益』と『売り上げ』の意味とニュアンスの差。野菜の販売をしているうちの夫も、よく話しているが、どちらをとるのか?が問われるよう。それプラス、世情や他職種とのバランス。自分は『数学』が壊滅的に苦手なので、『会計学』なんて程遠い話だが、こう言う分かりやすい本が有れば、触り程度は学んでみたいかも。2022/09/18