内容説明
鳥居とはいったい何だろうか。日本全国およそどんな地域でも目にすることができ、当たり前のように視界に入ってくるため人は鳥居を特別意識することがない。しかし近年、その鳥居が大きく取り沙汰されるある問題が起こった…。普段見慣れているものを見直すことによって見えてくる世界。様々な種類の鳥居の魅力、日本神話の中の鳥と柱との関係、そして鳥居とは何か。気鋭の研究者が考察する。
目次
第1章 鳥居と日本(鳥居をくぐって見えてくるもの;見慣れているものを見直してみる ほか)
第2章 バラエティーに富む鳥居の魅力(神明系鳥居;明神系鳥居)
第3章 日本最古の鳥居から三柱鳥居まで(一本足鳥居;埋没鳥居 ほか)
第4章 鳥居のルーツを探る(鳥居をくぐることの意味;小さな擬死再生儀礼 ほか)
著者等紹介
稲田智宏[イナダトモヒロ]
1965年長崎県生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科倫理学専攻卒。国学院大学大学院文学研究科神道学専攻博士課程後期満期単位取得。日本神話や神道思想を中心に、日本文化や宗教思想などに関心を持つ
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感想・レビュー
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ポチ
45
鳥居は出入口、境。納得ですね。何故、鳥居と言うのか?諸説あるがはっきりとは分からないみたいですね。それはそれでいいんじゃないかと思ってます。色々な鳥居があるのですね。見てても楽しいです。2022/04/23
カツ
5
久しぶりの再読。結局のところ古い文献などが無いので、その起源や名称の謎は分からずじまいなのだが、それはそれで答に幅があって良いのかも。察するところ、「常世の長鳴鳥」か「八咫烏」辺りからきてる様な気がする。2020/05/10
花実
5
鳥居の魅力に開眼してしまった。今まで、神社に行った時、ぼんやり鳥居をくぐっていてもったいなかった。鳥居の基本の形は同じでも、実際はものすごくバリエーションが多いことがわかる。チェックポイントは、下の横木が柱の外に抜き出ているかいないか。素材は何か、柱や横木の断面はどんな形か、横木にソリはあるか、中央に額はあるか・・・などなど。もちろん、鳥居の意味、ルーツ、歴史、神社や神道、についてもたっぷり書いてあります。2012/07/11
はちめ
2
おそらくは大神神社の麓に設置されていた御神体である山への侵入を規制するための目印が起源。当初は縄のような物だったと思うけどやがて現在の屏のような門のような物になり、それを簡素化して全国の神社が真似て行ったもの。鳥との関係は神話的なイメージと実際に鳥が止まっていていたから古代の誰かが鳥居と呼んだもの。以上本書を読んでの感想であり本書にそう書かれている訳ではありません。2014/05/17
フェリペさん
1
学生時代に読んだものを再読。いろんな鳥居があるよ、でも鳥居って何なのかわかんないよ、程度の話。2014/03/10