内容説明
あらゆる欲望を凝縮した街・新宿。この街の悪にひとり立ち向かう刑事・鮫島。犯罪者たちは、怖れをこめ「新宿鮫」と呼ぶ。彼には苦い過去があった。彼の孤独な闘いの傷を癒やしてくれるのは、恋人のロックシンガー・晶だけだ。新宿で、警官射殺事件が発生。そのとき、鮫島は銃密造の天才・木津を追っていた。連続する警官殺しに沸騰する署内で、木津にこだわり孤立する鮫島。しかし彼は、ある理由で執拗に木津を追う。一転、二転、鮫島に仕掛けられた罠が…。男の誇りと涙、男の愛と友情。非情な世界と、現代の男を感動的に描破した、著者入魂の傑作長編、七年ぶりの書下ろしで登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おまるã¾ã‚‹ï½
11
久しぶりの再読。20年ほど前の作品だけど、確かな知識に裏打ちされた設定の中で、いささかも衰えない魅力を放つ登場人物たち。特にロケットおっぱいwなんせ二次小説をみかけるくらいだからな。もちろん内容もおもしろい。とはいえ今の子には携帯電話がショルダーフォンと呼ばれるでかぶつだったことを想像するのは難しいのではないだろうか。木津の工房編が持っていきたい展開にむけて無理やり辻褄を合わせた感じがして少し残念。それだけに展開はすごく好みだけど。クライマックスは臨場感がやばい。その時の映像が鮮明に浮かんだ。2011/09/14
しろくまZ
8
いまさらながら「新宿鮫」シリーズの第一作。1990年の著作。予想以上に面白かった。2016/08/03
Tetchy
7
2回目だがやはり面白い!全てにおいて素晴らしいミステリ、警察小説だ。最後のセリフにまたもやシビれた。2008/12/11
備忘録
6
大沢在昌先生の小説講座で度々名前が出ていたので、気になって読んでみました。はぐれものの敏腕刑事、と今となってはありふれた設定の主人公ですが、それでも読ませるストーリー展開。手に汗握る攻防戦と、男の生きざまを描いた清々しいハードボイルド作品でした。昼行燈にしか見えない上司が、実は熱い正義感を持った有能な刑事、って燃えるシチュエーションです。読者をわくわくさせるのが本当に上手いなと。凄く脱線しますが、ゲイの犯人に主人公が乱暴されそうになった場面では「これは何の本だろう」と硬直してました。2014/09/10
雲國斎
5
「新宿鮫」シリーズの記念すべき第一作。鮫島が若くてエネルギッシュ,それでいて危険な匂いを漂わせて,カッコ良かったよなあ!1998/11/03
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