内容説明
砺木県那須・賽の河原―妖狐〈金毛九尾〉伝説の地で奇怪な溺死体が発見された。被害者は、新興商事会社会長・草下部泰造。それは、草下部の姪・城所美和子の狐狗狸占いのお告げのとおりだった。しかも、占いが告げた犯人は、金毛九尾の化身・玉藻の前。凶凶しい事件を次々に解決してきた名探偵・滝連太郎は、美和子から依頼され、独自の捜査を始める。が、滝を嘲笑うかのように第二の殺人!現代によみがえる妖狐の呪いか、それとも冷酷な完全犯罪か?神戸、東京、那須をむすぶ鉄壁のアリバイ・トリック。伝奇性と本格推理とを見事に融合した全力の書き下ろし力作。