内容説明
あたしの恋人・川津雅之が殺された。最近、川津は“狙われている”と怯えていた。そして、川津が大切に持っていた資料が何者かに盗まれた。女流推理作家のあたしと担当編集者の萩尾冬子は真相を探るが…スポーツセンターを通して知り合った川津の関係者が次々と殺されていった!1年前、スポーツセンター主催のクルージングで起きたある出来事に連続殺人の秘密が隠されているらしい。事件の周辺を洗うあたしを襲う黒い影!そして、あたしを待ちかまえていた戦慄の事件!11文字に秘められた真実とは?アッと驚く結末!推理界期待の才能が新感覚で書き下ろした、謎とサスペンス溢れる衝撃の長編推理渾身問題作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
52
「あるいは、あたしの試練はこれからなのかもしれなかった」うん、そう思うよ。2015/01/15
myaown
12
お♪宮部みゆきが解説を書いているぞ、と、思いつつ読了。絶賛してるし。なんだか2時間ドラマを見せられている様だった。ので、犯人の予想がついてしまった。けれど真相の一捻りは東野作品っぽい。もしかして既に映像化されているんだろうか?数年前から読み始めたので後から知ることばかりなんだが。東野圭吾は要注目!と、解説にもあったけれども、本当にその通りになっているなぁ…と、時の流れを感じてしまうが、過去作品を読むのは物足りなさもあるのだけれどそういうところも良いのかもな。2015/11/15
くまんちゅ
12
ドラマを見てから読んだので犯人は分かっていたのですが、ドラマでは竹本の無人島での言動がいまいち腑に落ちない感じがしていたのですが、「抱きたい時に抱くんじゃなく、抱ける時に抱いておくんだ」というセリフを読んだ時にこれが伏線になっていたのかと納得。無人島での遭難という追い込まれた状況だからこそ、その人の本質が出るのかも。2011/07/10
海月
9
サスペンスドラマのような作品でした。読みやすかったけど、作者の他の作品と比べて少々物足りないかなと思います。でも、最後に明らかになる真相は、自分ならどうするだろう?と考えさせられました。
星落秋風五丈原
8
恋人を殺された女流ミステリー作家「あたし」は、担当編集者であり、友人でもある萩尾冬子の助力を得ながら、事件の真相解明に乗り出した。だが、調査は思うように進まない。その一方で、「あたし」の行動が引き金になったかのような、第2第3の殺人事件が起こる。主人公である「あたし」と、犯人である「私」の、二視点一人称で語り継がれる本格長編推理。意外な結末が用意されている。1988/01/14