内容説明
現職代議士水谷徳太郎が赤坂のホテルで殺された。そして、殺人現場から『楢柴』という茶器が盗まれていた。『楢柴』は秀吉愛用の逸品で、約330年前忽然と姿を消した国宝級の幻の名器だった!それがなぜ現代に?赤坂署の名物刑事加賀見徹之介は、殺人事件と『楢柴』との関係を追って水谷の地元・金沢へ。そこでは、水谷支持派と、水谷の秘書川端哲也擁立派とが激しく対立していた。さらに加賀見は、『楢柴』の謎の背後に、なんと千利休切腹の秘密が隠されているのに気づく。そして、第二の殺人が…!!日本史上有名な謎とされる利休切腹の真相と、現代の連続殺人事件の謎とを見事に融合させた、俊英会心の書下ろし歴史本格推理の問題作!!