出版社内容情報
小さいころから大好だったバンドに憧れて“自分もいつかバンドを組んで、ライブをしてみたい”と、ひそかな夢を抱いていた小学6年生の一翔。ですが、何度挑戦してもギターが上手く弾けず、自分には楽器の才能がないと諦めかけていました。そんなある日、公園でドラムを演奏する少年・岳と出会い、ひょんなことからベースの弾き方を教えてもらうことになります。岳の熱心な指導のおかけで日に日に上達していく一翔。ですが、実は岳には一翔に秘密にしている、ある狙いがあり――。男の子たちの音楽に対する真っすぐな気持ちと、それをサポートする回りの大人たちの優しさに胸が熱くなる、さわやかな青春バンド小説です。
内容説明
“自分もいつかバンドを組んで、ライブをしてみたい”と、ひそかな夢を抱いていた一翔が、ある日、公園でドラムを演奏する少年・岳と出会い―。友だち、家族、そして音楽。すべてに対してまっすぐな少年たちの、青春バンド小説。小学校高学年以上。
著者等紹介
辻貴司[ツジタカシ]
1977年生まれ。京都府育ち。神奈川大学卒業。日本児童文学学校・創作教室修了。日本児童文学者協会理事。児童文学の会「らんぷ」所属。2016年、『透明犬メイ』で福島正実記念SF童話賞を受賞(のちに岩崎書店から出版)
みずす[ミズス]
和歌山県出身のフリーランスイラストレーター。書籍装画、教科書、広告、音楽アートワークなど幅広く手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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菱沼
1
読みやすく、さわやかな物語。やや物足りない感もあるけれど、わかりやすくもある。ただ、作者は不登校を「その子の問題」ととらえているのかな、と思ってちょっと寂しくなった。主人公や親友は「明日音(あすと)が学校に行けるといいね」と無邪気に言い合うわけだけれど、彼が学校に行かなくなった一因である、からかうクラスメイトのことは問題にしていないように思う。全ては、音楽という素晴らしいものをみんなで作り上げることで「明日音がささいなことを気にしないで学校へ行ける強い子」になるといいね、という方向に導いているようで。2025/07/08