内容説明
日本仏教の巨人は、いかに学び、何を問うたのか?信仰から論理へ―。言語化され有機化された仏教思想。その本質をラディカルに問い、仏教学の新たな地平を切り拓くシリーズ。
目次
第1章 波乱万丈の生涯(誕生から幼少時代へ;儒教から仏教へ;入唐から密教受法へ;帰国の途;太宰府から入京、そして高雄潅頂;高野山へ、そして万濃池;東寺、そして密教確立)
第2章 真言密教の確立(仏教始まる;飛鳥から奈良、平安へ;三教分別から二教峻別へ;即身成仏の構造)
第3章 曼荼羅世界の魅力(十住心思想;地上世界に曼荼羅を;華麗なるホトケたち)
第4章 日本文化への道(多彩なる伝説;絢爛たる文化;近代の覚醒)
著者等紹介
平井宥慶[ヒライユウケイ]
1943年東京生まれ。大正大学大学院文学研究科博士課程満期退学。大正大学名誉教授、真言宗豊山派・常泉院住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鹿野苑
6
空海について知っていることは、歴史の授業でならったことと、実際に高野山に行った体験だけなのである。 中国に渡り密教を日本に持ち帰ったのは知っていたが、こんなに用意周到で漢文にも通じた天才だったなんて知らなかった。イメージは天才だな。 どうしても親鸞聖人と比べてしまうのだけど、いまひとつ人間性に迫る内容が少ないかなとは思った。これはいまも高野山の奥の院にいらっしゃるということからなのかなと。 おそらくいろいろ諸説ある中のことを書かれているのだろうと思うけれど初見の自分にはちょっとその妙味がわからなかった。 2024/06/19
すな
0
本著はいくつかの章立てとなっており、空海を知ることの一助となる。略歴などを知っていると頭に入りやすいとは言え広大無辺というか、空海の人物像を追うだけで大変な情報量が必要となる。わかった気にはならないでおこう。2023/12/13