内容説明
俳句批評の第一人者が厳選した108句!名句・秀句に宿る仏心に着眼し、その精神性の高みに迫る味わい深い一句が現代に疲れた心を癒す。
目次
夢殿の夢の扉を初日敲つ(中村草田男)
元日にかはいや遍路門に立つ(小林一茶)
元日のはらわたゆたかありがたし(河野静雲)
禅寺や年賀の魚板鳴るぞ佳き(殿村莵絲子)
雪明り一切経を蔵したる(高野素十)
極楽のちか道いくつ寒念仏(与謝蕪村)
行脚こゝに名山にあひぬ冬安居(松瀬青々)
いのち一つわが掌に寒玉子(高橋淡路女)
ふところの日参帳や寒詣(村上鬼城)
雪深し経をいのちの峠越え(中川宋淵)〔ほか〕
著者等紹介
村上護[ムラカミマモル]
1941年、愛媛県大洲市生まれ。作家・評論家。東京在住。評伝『放浪の俳人山頭火』がベストセラーとなり、のちに坂口安吾、中原中也、尾崎放哉などの人物伝を出版。そのほか戯曲や俳句評釈の著書など五十冊余。俳句文学賞の選考委員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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