内容説明
まぶしい夏の光、白い道、夏草のにおい。少年は走る。走る。走る。みさきへ。
著者等紹介
内田麟太郎[ウチダリンタロウ]
1941年、福岡県大牟田市生まれ。看板職人を経て、子どもの本の世界へ。絵本にっぽん賞、小学館児童出版文化賞、日本絵本賞などを受賞している
沢田としき[サワダトシキ]
1959年、青森県生まれ。阿佐ケ谷美術専門学校卒業。デザイン会社勤務を経て独立。日本絵本賞、日本絵本賞読者賞、児童福祉文化賞などを受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
52
図書館にて。みさきに汽船を見に走る少年。捨てられたボロのぬいぐるみに気を引かれ…。夏の日差しと海のひろがり…。少年の夏。2018/08/14
小夜風
23
【図書館】文がとても短くて、絵を見て感じる絵本。白い道に夏の空…草の匂いに雨の匂い…全部感じられる。ちょっとドキドキしました。2015/04/20
gtn
21
汽船よりボロを優先させたお陰で遭遇できた壮大な海ともう一人の自分。2020/08/19
みさどん
17
何というストーリーなのか想像するしかないのだけれど、絵に圧倒された。夏の自然でいっぱいの小道。男の子が汽船を追いかけ、走る走る。そこにポツポツと夕立が始まる。その挿絵が見事なのだ。彼の表情は、強くて凛としていて淋しそうで優しそうで。いいなあ。実はミサキという名前が大好きな私なのです。だから「みさどん」、本名は全く違うけど。2015/08/23
ヒラP@ehon.gohon
16
いろいろに読みとれる絵本だと思います。 海を航行する汽船を見たくて走る少年は、汽笛が聞こえたから走るのでしょうか。 誰かが去っていくから走るのでしょうか。 夏の空、突然の雨、おいしげる草の原、そして無人のバス停…。 象徴的なシーンの説明はなく、解釈は読者に委ねられます。 落ちていた怪獣のぬいぐるみも何かを意味しているようです。 少年は間に合わなかったけれど、余韻たっぷりで、心がざわざわしてきました。2017/11/14