内容説明
比叡山は伝教大師が開かれた坊さん修行の専門道場である。伝教大師は学と禅を以て心を調える止観業と、身、口、意の三業を以て心を調える遮那業を立て、12年の間山に籠ってその何れかを修行せよと定められた。その後約40年を経て第三祖慈覚大師のとき、その弟子の相応和尚が新たに行脚運心の礼拝行を創始した。これが北嶺回峰行である。本書の写真の主人公内海俊照阿闍梨は比叡山の学校に来て行者の姿に魅せられ、更に行の尊さに心を打たれて叡南覚照阿闍梨の弟子になり、無事に大行を果して大阿闍梨になった。信仰一途の純真な行者で、大行満の阿闍梨として尊敬される人物であり、修行の写真集を企てるに相応する信と行の持主である。