感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
88
ノーベル化学賞を受賞された福井先生によるエッセイというか評論的な著作です。ご自身の生涯をづりかえりつつさまざまな学問に対する姿勢や考え方を教えてくれます。時たま出てくる「ファーブル昆虫記」の文章にみられるように生物などの興味があったようですが、それが化学を専門とする分野に分け入っていくときの話も興味深いものがあります。とくに第二章の「学問を支えるもの」という個所は参考になります。2024/05/18
driver1988
3
最も印象に残るのは「基礎と応用」に対する考え方。喜多先生から「応用をやるにはまず基礎からやれ」というアドバイスを「自分なりに解釈」して、基礎を物理学に置いたとのこと。このように化学と物理学を同時に学んだ事が幸いしたのでしょう。水島三一郎博士を思い出します。この人も物理学に軸足を置いた上で化学をやっていました。1つの分野に留まるのは愚かですよ。2010/10/24
道
2
ここまで自然科学関係の著書で感動したのは初めてである。内容は科学的直感とは何か、科学者のなすべき役割、好奇心で科学をする時代は過ぎたという内容、割合自分の好みに合っていた。2019/07/08
Furtwangler1
1
著者の生い立ちからノーベル化学賞授賞までを辿りながら、創造性とは何かを考える。といっても化学の知識は不要、大変読みやすく面白い。 「科学的直観」、創造性の鍵になる能力を著者はそう呼ぶ。論理的思考を積み重ねた上での直観と言えば良いだろうか。
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