内容説明
伝統的な正月かるたとして名高い『小倉百人一首』。人口に膾炙するこの百首を撰んだのは、『新古今和歌集』『新勅撰和歌集』の選者であり、中世を代表する名歌人・藤原定家。しかし、定家ほどの名人が撰んだにしては、『百人一首』には駄歌が多いと言われ、かの正岡子規も『歌よみに与ふる書』の中で、『百人一首』を酷評した。では、いったいなぜ藤原定家は、わざわざ『百人一首』で名歌を捨て、多くの駄歌を拾ったのか?『百人一首』はなぜ天智・持統という二人の古代天皇から始まり、百人一首を使った札ゲーム『青冠』では、この二人が“無敵札”となるのか?『百人一首』をめぐる大いなる謎解きに、人気歴史作家が果敢に挑む。
目次
第1章 『百人一首』は謎めく歌集(なぜ「青冠」の中で天智と持統は無敵なのか;『百人一首』はこうして生まれた ほか)
第2章 愛された『百人一首』と忘れ去られた『万葉集』(『百人一首』と『万葉集』の違い;繁栄を続けた藤原氏 ほか)
第3章 なぜ『百人一首』は名歌を捨てたのか?(『百人一首』の半数以上が駄作;なぜ藤原定家は名歌を捨ててしまったのか ほか)
第4章 歌を出世の道具にした藤原定家の生涯(歌の家に生まれた藤原定家;藤原定家の生涯 ほか)
第5章 藤原氏の盛衰と『百人一首』という歴史書(なぜ『百人一首』は天智・持統両天皇から始まるのか;天智と天武の溝 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
歴史作家。1959年千葉県柏市生まれ。1991年にデビュー作『聖徳太子は蘇我入鹿である』を発表以来、古代をテーマに意欲的な執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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