廣済堂文庫<br> 百人一首に隠された藤原定家の暗号

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廣済堂文庫
百人一首に隠された藤原定家の暗号

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784331655009
  • NDC分類 911.147
  • Cコード C0195

内容説明

伝統的な正月かるたとして名高い『小倉百人一首』。人口に膾炙するこの百首を撰んだのは、『新古今和歌集』『新勅撰和歌集』の選者であり、中世を代表する名歌人・藤原定家。しかし、定家ほどの名人が撰んだにしては、『百人一首』には駄歌が多いと言われ、かの正岡子規も『歌よみに与ふる書』の中で、『百人一首』を酷評した。では、いったいなぜ藤原定家は、わざわざ『百人一首』で名歌を捨て、多くの駄歌を拾ったのか?『百人一首』はなぜ天智・持統という二人の古代天皇から始まり、百人一首を使った札ゲーム『青冠』では、この二人が“無敵札”となるのか?『百人一首』をめぐる大いなる謎解きに、人気歴史作家が果敢に挑む。

目次

第1章 『百人一首』は謎めく歌集(なぜ「青冠」の中で天智と持統は無敵なのか;『百人一首』はこうして生まれた ほか)
第2章 愛された『百人一首』と忘れ去られた『万葉集』(『百人一首』と『万葉集』の違い;繁栄を続けた藤原氏 ほか)
第3章 なぜ『百人一首』は名歌を捨てたのか?(『百人一首』の半数以上が駄作;なぜ藤原定家は名歌を捨ててしまったのか ほか)
第4章 歌を出世の道具にした藤原定家の生涯(歌の家に生まれた藤原定家;藤原定家の生涯 ほか)
第5章 藤原氏の盛衰と『百人一首』という歴史書(なぜ『百人一首』は天智・持統両天皇から始まるのか;天智と天武の溝 ほか)

著者等紹介

関裕二[セキユウジ]
歴史作家。1959年千葉県柏市生まれ。1991年にデビュー作『聖徳太子は蘇我入鹿である』を発表以来、古代をテーマに意欲的な執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

9

1
百人一首が作られた目的がどうでもよく思えてきてしまったくらい定家の人生から見た激動の時代であるとか、蘇我氏から藤原氏へ、万葉の世の話が面白かった。割とヤンチャだった後鳥羽院に「あいつアカンわ」と言われる定家も笑える。「定家が選んだ百首」という認識から大分脱却したかな。定家と実朝との関係もすごく興味深い。実朝の歌もっと読んでみたい。彼らは直接会ったことはなかったのかな。百人一首の暗号に挑戦した過去の著作者の説にも触れていて良かった。2017/03/02

GOKU

1
「絢爛たる暗号」で織田正吉により百人一首は後鳥羽上皇への鎮魂をクロスワードにして織り込んだものだという説が出ると、「百人一首の秘密」で林直道も歌織物と断じた。これらはパズルを解くことに力を入れていてそれが面白かったが、今回はどんなクロスワードを完成してくれるとのか期待して買ったのだが、この関祐二の書は天智持統の時代まで遡り、天皇家と藤原氏の関係をもとに定家が何故百人一首を作らねばならなかったかを説明したものだった。クロスワードを楽しむ事が出来なかったので不満は残るが、歴史の勉強には十分なった。2013/01/08

しろくま

0
藤原定家、後鳥羽院の内面にまで踏み込んだ推理は十分に楽しめました。 参考文献も読みたくなりました。2013/03/16

たけとり

0
関先生の本にしては珍しく時代が最近だなーと思ったのと、参考文献に高田先生の「QED百人一首の呪」があるはずとページを開いたら載っていたので購入。「絢爛たる暗号」から「QED」に至るまでの説を解説&踏まえて、定家はより藤原家としての意図を持って編纂したという内容でした。百人一首のパズル的な解説よりも歴史の流れを追うのがメインなので、「絢爛たる暗号」や「QED」を読んだ人向けな気がする。2013/03/06

由良

0
この本の話が、もし事実ならちょっとショックだな、と感じた。 (中臣鎌足の素性~日本書紀と万葉集の関係(背景)のあたり)2013/01/09

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