内容説明
十九歳の初夏に上州渋川村を飛び出し、江戸へ出た百姓・茂平。口入れ屋の飯岡一家に世話になり、さらには、寺田道場の内弟子時代に茂平の人柄を見込んだ北町の同心神岡冬右衛門の養嗣子に迎えられ、定町廻り同心の役目を世襲して、数年が経っていた。ある日、寺田家の四男・鈴之丞が長崎へ遊学に出ることを聞きつけ、茂平は小日向茗荷谷へ向かった。鈴之丞は、両親の愛情を知らず、暴慢の輩と成り果てていたが、茂平の助言で改心し、蘭学者の途を目指していた。が、鈴之丞はとんでもない相談を茂平に…。書下ろし長篇人情時代小説。
著者等紹介
笠岡治次[カサオカハルジ]
愛知県生まれ。大学卒業後、歴史関連の編集者を続けながら、時代漫画、映像作品のシナリオ、演劇脚本などを執筆。架空戦記で作家デビューを飾り、以後の作品は、ミステリー、ホラーと幅広く書き分け、長篇時代小説も(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蕭白
5
登場人物たちの精神的成長が心地よく感じられます。2017/03/25
M2
2
一話目は重いなあ。殺した理由は予想がついてたけど首を落とした理由がなんとも痛ましい。表題作、鈴之丞さんおめでとう。鈴太郎ちゃんGJというべきかな。三話目、岸田さんがいいキャラだった。茂平はトキちゃんに対していい加減年貢を納めればいいのに。ところで穂坂さんのご内儀、また三保さんになってて、個人的にはこちらの方が嬉しいけど気になって次巻を確かめてみたらそっちは美保さんだった。作者さん的にはどちらでもいいのかしらね。2016/04/20
すぴか
1
第六弾。鈴之丞の放蕩時代のツケが回って来たり、穂坂の芝居好きに関わって戯作者の話が出たり、この作品は流してきたことを伏線にして掘り下げるのがほんとにうまいなと感じました。2013/03/02
さつきばれ
0
なんだかますますパワーダウンな感じが…。 う~ん、ここまででやめておこうかな…。2016/05/11