内容説明
刀を捨て、妻子を顧みることもなく絵師の道を選んだ男が最後に見せた武士の矜持…。亭主に醜女と蔑まれながらも明るく生きていく女がつかんだものは…。墓前に供えられた一輪の白い椿の花にこめられた父娘の哀しい思い…。過去をなくした女の胸深くに刻まれた、愛しい者への記憶…縁切り御用をつとめる『橘屋』の女主人であるお登勢と素浪人塙十四郎の人情裁きを描く好評シリーズ第十一弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。小松左京主宰「創翔塾」出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RED FOX
9
強姦しておいて「奥さんの方から誘われた、自害は勝手な話だ」とうそぶく上司。家庭を顧みなかった夫。さあ、十四郎の剣は?2019/08/10
たーくん
4
刀を捨て、妻子を顧みることもなく絵師の道を選んだ男が最後に見せた武士の矜持…。亭主に醜女と蔑まれながらも明るく生きていく女がつかんだものは…。墓前に供えられた一輪の白い椿の花にこめられた父娘の哀しい思い…。過去をなくした女の胸深くに刻まれた、愛しい者への記憶…縁切り御用をつとめる『橘屋』の女主人であるお登勢と素浪人塙十四郎の人情裁きを描く好評シリーズ第十一弾。2022/09/03
クー
1
記憶をなくした女、献残屋の妻、鶏の絵師の話2019/12/19
らいむ
0
OOO 駆け込み寺の宿主人と、その用心棒の浪人が、主人公。 女性から離縁が難しかった時代の、一人一人が抱える問題を風情あふれる知恵で守っていく物語。 この二人の行く末もお楽しみ。
しらたまはなこ
0
表題の雪見船、哀しいけど良かった。お登勢さんが思う人との子をあやす日が早く来ますように。2017/03/10