内容説明
素浪人・伊沢弦八郎は津軽商人の用心棒に雇われて弘前へ来たが、道中の護衛が済み、江戸への帰途は、気ままな独り旅となった。そんな弦八郎は、陸奥湾の浜辺で、追剥から一人の美女を救った。女は松前商家の若後家で、恐山の御霊場へ赴く途中だった。亡夫に操をたてる貞淑な女のゾクリとする色香に誘われ、用心棒を買って出た弦八郎。だが、それが思わぬことに…。恐山、矢立峠、安達ケ原と奥州路を行く孤独な剣客の前に、幾多の美女と危難が待ち受ける!文庫オリジナルの連作時代小説。
著者等紹介
八剣浩太郎[ヤツルギコウタロウ]
1926年、北海道生まれ。明治大学卒。教師、新聞記者を経て、執筆活動に入る。独自の歴史観を盛り込んだ歴史小説、時代小説を発表している
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