内容説明
妻の不倫、離婚、経営していた工場の倒産。その後、一人娘まで通り魔に刺殺されてしまう…。悪夢のような不幸の連続に男は酒浸りの日々を送り、自ら人生に終止符を打つつもりで南房総の海辺の町に流れ着いた。荒れ果てた空家で腑抜けたような毎日を過ごす男の許にある日、女が舞い込んでくる。夏子と名乗る女と濃密な関係を持つようになった男は彼女を金で買ったという町の黒幕を倒すために命を賭けることを決意する。
著者等紹介
勝目梓[カツメアズサ]
1932年、東京生まれ。同人誌「文芸首都」を舞台に作品を発表。1967年に芥川賞、69年に直木賞候補となる。74年に「寝台の方舟」で小説現代新人賞受賞。以後、バイオレンス、サスペンス小説の人気作家となる
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