内容説明
第十代将軍家治の御小姓に登用された鷹取俊太郎。だが、切腹すれすれの不祥事を起こし、武士の身分を剥奪される。大奥女中を衆人環視の中で犯してしまったからだ。脇差を取り上げられ着衣も許されず、褌姿で「阿呆払い」にされた俊太郎だが、これは、将軍家治との打ち合わせどおりの成り行きだった。彼は「陰の御庭番」創設というきわめて重大な使命を課せられていたのである。貸本屋に身をやつした俊太郎は着々と組織作りに励むが…。
著者等紹介
小松重男[コマツシゲオ]
1931年、新潟市生まれ。鎌倉アカデミア演劇科卒。松竹大船撮影所、前進座文芸演出部、新協劇団演出部を経て、1977年「年季奉公」で第51回オール読物新人賞を受賞、作家活動に入る
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