内容説明
文久四年正月、尊皇攘夷を旗印に上総国小関村で蜂起した真忠組は、幕府の一斉攻撃の前に潰滅を喫した。ひとり生き延びた真忠組隊士樋山小四郎は、楠音次郎をはじめ捕縛斬首された同志の敵を討つため江戸に潜伏、鎮圧に関わった幕府方への報復を誓う。一方、樋山の動向を察知した関東取締出役と福島藩留守居添役は、定町廻り同心らと共に樋山抹殺を画策、次々と手練の刺客を放った。襲い来る敵を壮絶に斬りまくる樋山。だが、圧倒的に迫る敵の前に彼は…。幕末を忠義に生きた若き志士の怒りを苛烈に描く書下ろし長編時代活劇。
著者等紹介
宮城賢秀[ミヤギケンシュウ]
昭和21年4月中華民国台湾省高雄市生まれ。神原中学校(沖縄県那覇市)卒業後、十余種の職に就き、現在、文筆業。日本文芸家クラブ理事
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